2008年12月28日

さよならネズミ年

とーとーネズミ年も終わりだね~。で、年末にこんなのもどうかとは思うが、
今年最後のブログは、2種類のネズミちゃんをご紹介しよう。

まずは日本でいちばん小さいネズミ、「カヤネズミ」。


(右の写真・名古屋市水辺研究会・長縄真智子さん提供)

里山や河川敷などのオギやススキの生えるカヤ原に生息。葉っぱを上手に
編んでこんなに小さな巣を作り、中で子育てをする。

名古屋市水辺研究会・池竹克年氏提供)

なんとも可愛らしいヤツだが、田畑の減少や河川敷の開発により全国で数を
減らしている。こういった目立たないヤツらは我々の知らないうちに、ひっそりと
その姿を消してゆくのだ。

で、続いては日本でいちばんでっかいネズミ、「ヌートリア」。



南アメリカ原産。さっき「日本でいちばん・・・」と言ったが、バリバリの外来種だ。
汚れた河川に住みつき、農家の野菜なんかを食っちまう、いわゆる「害獣」。

なんせ外来生物は生命力も生活力もたくましい。さすがラテン系!
そう言えばアニータアルバラードもたくましかったもんな。古いか。
とにかく日本のカヤネズミと比べるとその大きさの違い以上に「生きるしたたかさ」
の違いをついつい感じてしまうのである。

けれどコイツだってもともとは無理やり日本に連れてこられただけなのだ。
戦時中、その肉は食われ、その毛皮は軍用のコートになった。そして戦争が終わり、
必要無くなればポイ。見向きもされなくなってしまった。

「ホント人間って勝手だよなぁ・・」
・・・2008年の年の瀬に、2匹のネズミからそんな声が聴こえてくる。


鉄崎幹人公式HP http://www5.ocn.ne.jp/~tetsu/  


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2008年12月25日

野田農場の戦い

2008年12月24日、街がジングルベルに浮かれる中、野田家の人々
は戦っていた。
工事の執行停止を求め、名古屋地裁へ提訴。




申請を済ませたあと開かれた記者会見で野田家の人々は訴えた。



「名古屋市内でとれお米や野菜を、これからも食べてほしい。私たちが死んだ
 後も、子供や孫たちにこの地を、そして農業を継いでもらいたい。」

「今日も保育園の子供たちが、”野田農場がんばれ~”と応援してくれた。
 けれども声は聞こえても顔が見えない。造成地は子供たちが入ることさえ
 できなくしてしまった。
 子供がお母さんといっしょに楽しめる場所がこんな形で失われていくことが
 とても悲しい。」

「今回の事件、こんなことが今の世の中まかり通るんですか?沖縄の人が
 土地収用で銃剣や戦車に土地を奪われた・・・まさに同じことが12月18日
 に野田農場でおこったんです!」

「大事な農地、そしてまわりの自然。あの中にいると、僕は人間として人間
 らしく、生きてゆけます。僕たちに、これからも農業やらせてください!」

・・・・・この願いは果たして届くのか。本当の戦いがこれから始まる。



(たくさんの応援FAXやメール、SBSらぶらじに寄せられたものも渡しておいた。
また、このブログにもたくさんのはげましをいただいた。みなさん本当にありがとう!
これからも温かい声援、よろしくお願いします!)

鉄崎幹人HP「野田農場を救え」 http://www5.ocn.ne.jp/~tetsu/noda.htm
野田農場HP            http://noda.orenest.net/





  


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2008年12月21日

野田農場の明日

名古屋市守山区、野田農場。
江戸時代から300年に渡り代々受け継がれてきた、名古屋に残る数少ない
農家のひとつ。守山区内では唯一の専業農家である。

食を作り命を育むその大切な農地が、先日12月18日、野田家の悲鳴ととも
につぶされ、埋められた。


呆然と立ち尽くすお父さん。その非人道的な横行は、何の通達も無く、ある日
突然、重機の侵入とともに強制的におこなわれたのだ。




麦の種をまいたばかりの畑に残る重機のわだち、立ち入り禁止のコーン、掘り
かえされた用水の側溝、そして埋められた池・・・。

やったのは区画整理組合である。来年3月までに某大手ショッピングセンター
に土地を引き渡す約束をしてしまった彼らの、焦りと苛立ちが引き起こした
農地のレイプ」。

ここは数年前から土地区画整理事業の対象地だった。宅地化、ショッピング
センターの誘致、道路の拡張。
その全てに反対し、農の必要性と食の大切さ、そしてここに生きる全ての
生きもの達の多様性を訴え続けてきたのが野田農場の人々だった。




おばあちゃんは言う。「わしゃ農業が好きなんだわ・・・。」
お父さんは言う。「なぜ農民はいつの時代もこうしてひどい目にあうのか。」
そして幼稚園に通う息子は言う。「オレ、くかくせいりくみあいぶっつぶす!
だからそいつらやっつける、ふねつくるんだ!」

けれど開発公社の人間はこう言い放った。「名古屋に農業はいらん」・・・と。

食料自給率の低さがここまで問題になっている今。2010年、名古屋では生物
多様性の大切さを訴えるCOP10も開催される時代、これは全てにおいて逆行
することじゃないのか!?
そしてこんな横暴が、こんな愚行が、堂々とまかり通っていいのか!?

区画整理組合のこの非道な行いを、名古屋市は黙認し、そしてこの先も事業を
推し進めていくことに何の抵抗も、恥じらいも感じないのか!?

人間にとって本当に大切なものが何なのか、まだわからんのか!!




父と息子で作った「秘密基地」。その無残に壊された残骸が、悲しい。

鉄崎幹人HP「野田農場を救え」 http://www5.ocn.ne.jp/~tetsu/noda.htm
野田農場HP            http://noda.orenest.net/

  


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2008年12月14日

冬の紫

秋から冬にかけ、森の中では美しい紫色に出会うことができる。



ムラサキシキブ」。枯れた景色の中、ひときわこの紫は森に映えるの
だが、見た目もさることながら、美しいのはその名前である。

ムラサキシキブ・・・。実の美しさを平安美人に例えたそのネーミングを
聞くと、昔の人のセンスの良さに敬服してしまう。
(と、ここまで書いておきながら何だが、実はこの植物はムラサキシキブ
ではなくて、コムラサキという似た種類。まあ似てるからいいじゃん。)

植物の名前の由来はなかなか味わい深いものがあるので、今後も
おいおい紹介していきたいと思う。
いやぁ、ムラサキシキブ・・・。ホントいい名前だなぁ・・・。

けれども逆に、「なんかかわいそうな名前」な植物もいっぱいある。
たとえばこの、「オオイヌノフグリ」。



オオイヌノフグリて。言い換えれば「オオイヌノタマキン」じゃん。
もともと日本には「イヌノフグリ」って植物があるんだけど、希少種になって
しまい、今じゃほとんど外来種であるこの「でっかいタマキン」の方しか
見られない。

実の形が犬のタマキン、失礼。陰嚢に似ているのでこの名がついたのだ
が、しかしそれにしてもムラサキシキブに負けないくらい可憐な花を咲かせ
るのに、オオイヌノフグリて・・・。やっぱりなんかかわいそうなネーミングだ。

だって自分の本名が「玉袋筋太郎」だったらヤだもんな。

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2008年12月10日

旬の魚を食う

当たり前のことだが食いもんは旬の時期に食うのが一番うまい。
魚なんて特にそうだ。
春、メバルに始まり、キスが釣れ始め、ワタリガニやスズキがうまくなり、
秋になればタイもアジもサバもサンマも油がのってサイコーの味になる。

生きものにはサイクルがあって、産卵のためや冬に備えるため身が厚く、
油がのってくる時期がやっぱり食いごろである。

そこで今回の魚・・・カサゴ。
色は赤系で、ゴツゴツ系で、ブサイク系で、目玉飛び出系。
(BYゴールデンエッグス・エバ風)
アカウオなんて呼び名もあるが、深い場所にいるカサゴほどその身は赤い。



冬に海釣りに出てガッツンガッツン釣れてくる魚はそうはいない。
そんな中、このカサゴがこれからのシーズン旬をむかえ、うまくなるのよ!



ホントのこと言うと今回はアジを釣ってそれを活きエサに、ヒラメを狙うつもりで
あった。しかし残念ながらヒラメはヒットせず。
場所を移動して代わりにこのカサゴちゃんを釣ったわけだ。もう最高の代打。



そして・・・すし!!最近よく作るなぁすし。手前がアジ、奥がカサゴ。
だいたいカサゴの刺身やすしなんて、めったに食べれるもんではない。
これは釣りする人の特権である。

そー言えば思い出したが昔、テレビで珍しい「アユカケ」って魚食った時、
「こ、こりゃカサゴの刺身にそっくりです!」って言ったらディレクターに、
「すいません、例えがわかりにくいんですけど・・・。」って言われたことがある。
ま、確かに・・・。

それにしてもカサゴ、実にうまい魚である。なんせ身の色は淡いピンク、
口に入れると根魚特有のモチモチっとした食感、そして甘み。
・・・ブサイクな魚ほどうまいのだ!!

旬のものを旬に食う。当たり前のことだが実はそれ、意外と難しい。
はたして今日食べた野菜、果物。ホントに旬のものかしら?・・ちがうっしょ?
一年中食えるもんね。輸入モノばっかだし。

やっぱ旬って大事だよね。食べものも、芸人も。うわ!コワッ!!
・・・・・自分にも言い聞かせようっと。

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2008年12月04日

ウソにイカル!

♪チャカチャンチャンチャンチャン(出囃子)

いや~早いもんで2008年もあと少しで終わりですな~。

しかし今年もいろんなことがありましたなぁ。うれしい出来事、悲しい出来事。
政権も変わりましたし、今、世の中は「みぞうゆ」の大不況真っ只中ですわ。

アメリカのサブプライムローン問題に始まり、「リーマン・ブラザース」だか
「ヤリマン・シスターズ」だかもつぶれてしもて、やれリストラだ、やれ合併だ。
だいたい人間は昔から調子に乗ってやり過ぎよる。
なんでもやり過ぎたらあかん。グローバリゼーションもほどほどにしとかんと。

その点わしら鳥の世界は謙虚なもんでっせ。必要以上に巣も作らへんし、
必要以上にエサもとらん。まあ最近ではカラス君やカワウ君やムクドリ君
なんかはちょっと鳥界ではグローバリゼーション化しとるけどね。

けれども人間、どんなに貧乏しても、落ちぶれても、「心の正直さ」だけは失
ったらあかん。大事なことでっせ、正直に生きるっちゅうことは。なあ小室君。

そう言えばありましたなぁ・・・牛肉の偽装問題しかり、野菜、くだもの、
ウナギ、はては日本人のみなさんの主食でもあるお米でさえも「事故米」
ゆうてインチキ混ざられたり。

そこで、「人間たちよ、お前たちはいつまで、自己の利益追求だけのために
騙し続けるのか!!」そんなんゆうて怒ってはる仲間がいてますのや。
ほなちょっと紹介しときますわ。この鳥と・・・、


ウソ」・・・スズメ目アトリ科。「フィー、フィー」と口笛のような
       声で鳴く。喉元が赤っぽいのが特徴。

この鳥ですわ。

イカル」・・・・スズメ目アトリ科。太いくちばしで植物の種などを
         割って食べる。黄色いくちばし、黒い頭が特徴。

そうなんですわ。「ウソ」に「イカル」・・・「」に「怒る」、ゆうてね・・・。
あれ?おもろない?コンビでデビューできんやろか?

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