2011年02月20日

言ってはイケナイ

あくまでも鉄崎の独断と偏見に満ち満ちた、「言ってはイケナイ」言葉の数々。

「好きな映画って何?」と聞かれた時、
「え~なんだろう?最近だったら、アバターかなぁ」
などと言ってはいけない。キャパの狭さがうかがい知れてしまうことになる。

タイタニック」いや、今時いないと思いますが・・・。
ET」。どんだけ過去引きずってんだよ的なカンジ。

フォレストガンプ」を挙げる人はたいがい「ショーシャンクの空に」と
ニューシネマパラダイス」も挙げるはずだ。ゼッタイ。間違いない。
だったら「ガープの世界」も入れてやってくれ。

まあ確かにいい映画はいっぱいアリすぎるので、
逆に「ミナミの帝王」くらい言っといた方が潔いかもしれない。

パルプフィクション」おお~ちょっと良くなってきた!
タクシードライバー」いいじゃん!話合いそうじゃん!
トゥルーロマンス」なんて言われた日にゃソッコー恋に落ちそうだ。
時計仕掛けのオレンジ」・・・ちょっと行き過ぎか。
ロッキーホラーショー」行き過ぎだって。
エルトポ」やばいって。ジョンレノンか。
ピンクフラミンゴ」「フリークス」「アンダルシアの犬
などという女とは話さない方がいい。


とあるコンビににて。ここで大便をしてはイカンてか。ほう、ナゼかの?


そりゃせんやろっ!つうか、したヤツがいるってことかっ!恐るべきチャレンジャー!

次に「好きな作家は?」に対して「東野圭吾!」などと言ってはいけない。
たいして面白味のない女子、と受け取られてしまうこと間違いなし。

伊坂幸太郎」しかり。「宮部みゆき」しかり。
だいたい東野圭吾が好き!って女性はまず間違いなく月9オーランド・ブルーム
も好きなハズである。

村上春樹」・・・無難。
誉田哲也」・・・が好きな人はタランティーノも好き。
赤川次郎」・・・中2か。
奥田英明」・・・ちょっといいカンジ。
トルストイ」・・・ついていけませぬ。
ちなみに道尾秀介がなぜ直木賞をもらったのかがどうしても解せん。
「向日葵の咲かない夏」はヒドかった。


小さい「つ」と「い」はっ!? 小さい「つ」と「い」はどこいったっ!?

さてここからが本題。

放送業界にいるといわゆる「放送禁止用語」とは別に、これは使わない方がよい、って
フレーズや言い回しがけっこうある。たとえば・・・

スゴイ
使い勝手が良すぎるため、ついついどんな場合でも言ってしまいがちなフレーズ。
「スゴイおいしいですぅ~」や「スゴイかわいい~」など、「じゃあどうスゴイの?」
と聞かれたら困る人多数。

フルーティー
グルメレポに於いてこれまた使い勝手のいいフレーズ。
ジュース飲んだ感想が「フルーティーですね~」って当たり前だろ果汁入ってんだから!
「クリーミー」や「もちもちとした食感」ってのも似た例。

ございます
しゃべり手の芸歴が5年くらいになると、ついつい出てしまう言い回し。
「いや~街はクリスマス一色でございます!」特に若い女の子はご法度。使えば使うほど
かなりいろんな現場での営業経験あり過ぎ感」が滲み出てしまうことになる。
 
緊張してます
逆に新人さんはついついこれを言ってしまう。
「初めての生放送なんで緊張してます!」は何の免罪符にもならない。観てる人にとっては
演者が緊張してようがしていまいが何の関係もない。

お名前教えていただいていいですか?
必要以上にていねい過ぎる言い回し。
「わ~おいしそうですね~ちょっと食べさせてもらっていいですか?」などもそうだが、
人イジリのレポートは相手の懐に飛び込むのが基本。飛び込めていない証拠である。
「わ~おいしそうですね~ちょっと食べさせてください!」で充分なのだ。
 
~~していただきたいと思います
わかりにくいかも知れないが例えば、どっかの地域でひったくりが頻発してるとする。
それを伝えたニュースキャスターが最後に一言、
「ひったくりには充分気をつけていただきたいと思います。」

ってコメントするこの人は、ホントに気をつけていただきたいとは思ってない。
視聴者ってビンカンなのだ。魂のこもってない言葉はすぐに見破られてしまう。
「ひったくりには充分気をつけてくださいね」の方がよっぽど相手の心に届く。

あと最近やっと少なくなったけど、いっときやたら多かったフレーズ。
お店を探してるおネーちゃんレポーターが、

「このあたりにおいしいスイーツのお店があるって聞いたんですが・・・あ、あった!
ここじゃないかなぁ、すいませ~ん、こだわりの手作りスイーツのお店ってここですかぁ?」
すると店長(すでにピンマイク仕込み済み)が、「はいここですよ。」

なげーよ!いらねーだろそのスパン。それだけ分のV尺がもったいないわ!
こういう演出を好むディレクターに仕事のデキる人は少ない。


居酒屋「おかん」。


たぶん女将はこんな人。

というわけで、←これも使っちゃうんだよね。
今回のブログは、あくまでも全部鉄崎の偏見だからね!
だから・・・ぜんぜんOkだよ!←これも間違い。

鉄崎幹人公式HP http://www5.ocn.ne.jp/~tetsu/  


Posted by mikihito at 00:16Comments(3)

2011年02月12日

カシナガ、終息

名古屋市名東区、猪高緑地公園。

数年前から始まったカシナガ(カシノナガキクイムシ)による樹木
の被害。コナラやアベマキを中心に、実に6割以上の木がやられた。



樹齢60年の大木が1週間で枯死する。



入られたら終わり。これといった対策法がないのが現状だ。

ここ猪高緑地ではカシナガ被害の終息傾向が見られる。ただし決して
この寄生虫に勝利したわけではない。さんざんやられ尽くして、結果
よその地域に移動していっただけのことだ。

我々があまりにも身近な森林や国産の木材をほったらかした結果、
起こったカシナガ被害。今後もそれはどんどん拡大していくだろう。



森林再生への第一歩、コナラの植樹。

やられてしまった木は伐採し、なるべく成虫を外に出さないように
死滅させ拡大を防ぐ。そして新たな森を作る。これしかないだろう。

・・・成果が出るのは30年後だ。

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Posted by mikihito at 21:22Comments(1)

2011年02月06日

悲しきミノムシ

身近な自然の中に当たり前に身近にいたはずのミノムシ。

ところがそのミノムシが地域によっては絶滅危惧種に指定されている
ことをご存じだろうか?



久しぶりに、本当に久しぶりに出会ったミノムシの写真。
(たぶんオオミノガ。)

15年くらい前までは、当ったり前に生息してた。子供のころなんて
イヤっちゅうほどいたはず。

けれども外来種である「ヤドリバエ」という生物に寄生されることに
よって、その数は激減していった。

そもそもミノムシ(=オオミノガ)って生きものはフビンなヤツらなのだ。

メスは足も羽もなく、ガの姿になって空を飛ぶことはできない。
それどころか産んだ卵が孵化するころには、自らミノから出て、地面に
落下して死んでしまう。

一方のオスもガの姿にはなれても、口が退化してしまっているため、他の
ガのように花の蜜を吸ったり、樹液を吸ったりすることができない。

・・・まったく・・・なんてフビンな生きものなんだ!(涙)
それに加えて先述したヤドリバエという寄生虫の脅威。

さらにさらに、せっかくミノ作ったのに子供に見つかってひっぺがされて、
色紙だとか毛糸だとかでもう1回、ラブリーな家を作らされるハメに・・・。

昔よくやったよなぁミノムシ遊び。まぁこれも、たくさんいてこそなんだが。

みなさんも是非、ミノムシを見かけたら優しくしてやってくださいな。

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Posted by mikihito at 21:05Comments(1)

2011年02月02日

鶏を食う・後編

前回の続き。

採卵場で約2年間、来る日も来る日も卵を産み続けたニワトリたち。
やがて排卵できなくなった彼女たちの、行く末はどうなるのか。



最後は食肉処理場にたどり着く。



明日、処理されるのを待つニワトリ。



完全防備をして中を見学させてもらう。こんな格好、ニュースや映画の
中でしか見たことがない。それくらいやっても、鳥インフルエンザは
防げない。本当に恐ろしい病気だと思う。



鶏の処理室。さすがに体に力が入る。血生ぐさい臭い、そして何とも
言えない「瘴気」(しょうき)のようなものを感じる。



逆さに吊るされたまま、この洗車機のようなものの間を通過すると、
見事に羽根が落とされ、丸ハダカの状態となる。



すべてオートメーション。ここまで来ればすでに命は「食材」へと変わっている。



それをさらに細かく捌く職人さんたち。この人たちのおかげで、今日もおいしい
鶏料理をいただくことができるのだ。

鶏も牛も豚も、その肉が処理されるところを見ると、何とも言えない「憐れさ
を感じずにはいられない。憐れなのだ。とにかく。吊るされて。殺されて。

だからこそ、人間はその命をきちんと食う「責任」がある。
憐れな命を、残さず食って、成仏させてやる「義務」がある。

こんなに憐れな命を途中で捨てたら、コイツら本当に浮かばれないぞ。



帰りに一羽、いただいてきた。4ヶ月でブクブクに太らせる食肉用のブロイラー
と違い、採卵鶏の肉は硬い。特に皮の部分なんかちょっと歯ごたえあり過ぎ。



けれどその肉は・・・間違いなくうまい!



ちょっと薄めにスライスして塩で焼いて食うのがコツ。歯ごたえ抜群、噛めば
噛むほど味がする。はっきり言ってこれ食ったらブロイラーでは満足できない
かも!?



ヒヨコの頃から鶏小屋に閉じ込められ、2年間毎日卵を産んでくれて、そして
死んだ後もまだまだ人間のために役立ってくれる。

なんてヤツらだ。今回、あらためてニワトリのありがたさを知った気がする。

だからこっちも最後の最後まで、骨の髄まで味わうために、鶏ガラでスープも
作ってやったからな。・・・またこのスープが絶品!!・・・ご馳走さま。

鉄崎幹人公式HP http://www5.ocn.ne.jp/~tetsu/   


Posted by mikihito at 23:04Comments(5)