2016年06月29日

カエル大集合・1



ササユリが咲く頃・・・それはカエルのシーズン。みなさん、カエル、好きですか?
・・・・・え?お好きでない?クモの時もそう言ってたっしょ?
・・・・・わかりました。ではクモ同様、カエルのことも好きになってもらいましょう。



やってきたのは岐阜県・「モリアオガエルの里」。ササユリが咲く、自然豊かな
里山にある施設だ。今日会いたいのは・・・・・そう、モリアオガエル



スゲーいい環境。もう素敵過ぎる、最高の環境。



どこ見てもいい環境。モリアオガエルは、こんな環境に生息する。



はいはいさっそくありましたよ。モリアオガエルの卵塊が!このカエルはこのよう
に、水辺に張り出した木の枝に卵を産む。よく見ると・・・・・



おっ!オタマちゃんたちの姿が見える!この後、雨が降った時に卵塊の泡とともに、
下にある池にポタポタと落ちていくのだ。



これがモリアオガエルのオタマジャクシ。そして・・・・・



これがモリアオガエルの成体。・・・・・会えた!



吸盤が発達しているので、彼らはとっても木登り上手。



カエルは正面から見た顔がめっちゃ可愛い。・・・・・カエル嫌いの方、カエルが苦手
な方、この写真見てもまだダメっすか??可愛いでしょ??ね??



ちなみにコレが俺のいちばん好きな写真。ものすごくモリアオガエル感が出てると
思う。トノサマガエルでは撮れないポーズ。この姿、この瞳。・・・・・う~んたまらん。



この池にはオニヤンマのヤゴもいた。アカハライモリもいた。ともにモリアオガエルの
オタマジャクシにとっては天敵である。でも、それが多いのも、豊かな生態系の証。



オニヤンマ。こんなトンボがいて、カエルがいて、イモリがいて、ヘビがいる。近くに
はササユリも咲き、谷津田には緑の穂が揺れる。ここは本当にいい所だった。

モリアオガエル。愛知や静岡では準絶滅危惧種
森と水辺、ともに環境が整っていないと生息できないため、その数は少ない。
両生類であるカエルは、自然環境のバロメーターとなる、大切な生きものなのだ。
  


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2016年06月25日

キビタキのヒナ

サンコウチョウを撮影に行ったその日、実は同じ場所でこんな鳥にも出会えた
のだった。・・・・・キビタキ。黒と黄色のコントラストがとっても美しい夏鳥だ。



おや?もう一羽地面にいる?よく見るとそれは、巣立ち間近のキビタキのヒナ
だった。梅雨のこの時期は、夏鳥たちにとっては繁殖・子育てのシーズンなのだ。



どうやらうまく飛べず、落ちちゃったらしい。心配しながらその後の展開を見てたら・・・



親がちゃ~んと誘導しに降りてきた。



ヒナはきっと心細かったことだろう。でも親に導かれ、無事、藪の中へと消えていった。



よく、「野鳥のヒナを拾ったらどうしたらいいですか?」という質問を耳にする。
日本野鳥の会のHPなどにはこう書いてある。・・・・・「ヒナを拾わないで」。

そう。ヒナは拾っちゃいけない、いや拾う必要がないのだ。なぜなら、親が助けるから。

ただし緊急の場合、例えばネコやカラスに襲われそうになってる時などは、なんとか
助けてあげたくなるのが人情。でもその場合も、決して他人に責任を譲渡しないこと。
「なんとかしてやってください!」つって、動物園や獣医さんのトコ持ってくなんて、そ
んなのは無責任の極み。単に自分自身のエゴを満たしてるだけのことである。

どうしてもというなら、鳥獣保護法には反するが、しばらく自分で育てればいい。
元気になるまで保護し、その後は野生に戻してやる。・・・・・きっと別れはつらいけど。

いや~自然とのつきあいって難しい。自然の摂理にまかせ、過度な干渉はしない。
ヒナが食べられようとしてる時、襲ってるヘビが悪者に見え、襲われてるヒナが被害
者に見えてしまう・・・・・でも自然界ではそれは間違いなんだよね。

わかっちゃいるんだけど・・・・自然を理解するってホント難しい。人情が邪魔をする。
  


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2016年06月19日

サンコウチョウ撮れた!

ミラーレス一眼とフィールドスコープの組み合わせ(いわゆるデジスコ)撮影を
始めて2年。ついに念願のサンコウチョウ、撮れました

静岡のみなさん、お待たせしました。なんせ県の鳥だもんね。あとジュビロ磐田
のマスコットキャラにもなってるし。特に前回のブログが「クモ」だったからさ。
今回は誰も嫌わないであろう、美しい写真を載っけますでね。



6月某日。3羽のヒナが巣立ったその日、ギリギリのタイミングで美しいその姿に
出会うことができた。もう・・・・・感動。



最初はこんなカンジで三脚立てて撮ってたのだ。「ちょっと遠いけど、まぁいいか」
なんて思ってたらなんと!ファサッ、って飛んで、5mほど後ろの木にやってきた
ではないか!そりゃアンタ、アセったのなんの。

しかしラッキーなことに、ちょうどその時肩からもう一台カメラ下げてたおかげで、
1枚目の写真と、この写真を撮ることができたのだった。三脚反転させてたら絶対
間に合わん。・・・・よかった~~300ミリ(マイクロフォーサーズだと600ミリ換算)
のハンディー持ってて!・・・もう心臓バクバク、震える指でシャッター押しましたよ!



サンコウチョウ。鳴き声が「ツキ(月)ヒ(日)ホシ(星)ホイホイホイ」と聞こえること
から、三つの光で「三光鳥」と名づけられた。その美しい鳴き声と姿から、めっちゃ
ファンの多い野鳥である。この日もカメラマンさんたちが大勢撮影に来てた。

ただ、日本への飛来数は決して多くない。夏鳥であるこの鳥は、繁殖地である日本
の環境と、越冬地である東南アジアの環境、その両方が整っていないとダメなのだ。

今年の日本での子育て、ご苦労様でした。秋に南へ帰る時は道中気をつけてな。
向こうでも元気で。そしてまた来年も、やって来ておくれ。待ってるからね!
  


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2016年06月16日

あなたの知らないクモの世界2

てっちゃんのブログってさぁ、面白いんだけど、時々キモい時があるんだよね。」
・・・・・よくこんなこと言われます。だってしょうがないじゃん。自然界にはキモい
こと、いっぱいあるんだからさ。
でも嫌われないように、まずはキレイなお花の写真載っけとこ。



準備いいすか?では参りましょう。今回も、「クモ特集・後編」!!



まずは不思議な光景から。どこにでも普通に生えてるヨシの葉っぱなんだけど・・・
よく見ると、葉っぱが折れてくっついてる。・・・・・ん?なぜ?



実はコレ、ヤマトコマチグモの巣なのだ。ヨシやカヤの葉を上手に三つ折りにして、
その中に潜んでるクモ。
普段は通り過ぎてしまう景色の中にも、こんな生きものたちの暮らしがある。



はいはいクモ嫌いな人、ごめんなさいよ。これはササグモ
別名・ジャンピングスパイダー。その名の通り、ジャンプして飛び回るクモ。



はいはいアップにしてホントごめんなさいよ。・・・・でもよく見るとキレイなクモでしょ?

ちなみにクモっていうと網を張るイメージがあるが、それは全体の約6割。残り4割の
クモたちは網を張らずに捕食する。このササグモも徘徊性で、網を張らず、歩き回って
餌を探すタイプ。でも特にこういった徘徊性のクモは、農業にとっては害虫を食べてくれ
る、とってもありがたい存在なのだ。



この日は他にもチュウガタシロカネグモや、



田んぼでよく見かけるイオウイロハシリグモなんかもいたし、



こんな面白いものも見つけた。・・・・ん?これのどこが面白いかって?実はコレも
クモの巣なのだ。一見フツーの地面に見えるが、ここを獲物が通りかかると・・・・・



パッカ~ンってフタが開いて、獲物を引きずりこむのだ!・・・あな恐ろしや・・・。
中にいるのはキノボリトタテグモ。名前の通り、「戸を立てる」クモなのである。

こうしてみると今回紹介したクモたち全てが、「非常に人間っぽい暮らし方」をしてる
ことにお気づきだろうか?それをちょっとまとめてみると・・・・・

キノボリトタテグモ=ぼったくりバーのオーナー
ヤマトコマチグモ=引きこもり
ササグモ=走り幅跳びの選手。  あと前回紹介した・・・・・
ゴミグモ=ゴミ屋敷の主
クロマルイソウロウグモ=居候。そのまんまだね。
アオオニグモ=一本釣りの漁師
ナゲナワグモ=カウボーイ
アリグモ=ものまね芸人

というように、ホントに人間チックな生き方してるヤツが多いのだ。なぜなら彼らは、
捕食者としての獲物を捕らえる知恵、そして被捕食者としての敵から逃れる知恵、
その両方を兼ね備えてるからである。
クモは虫たちの中で、最も知恵を持った生きものなのだ。



最後にもう1種類。竹と竹の間にクモの巣を発見。さてこのクモはなんでしょう?
そう。竹といえば・・・・・



ピンポ~ン!カグヤヒメグモです!・・なんてロマンチックな名前!姿はクモだけど。



しかもちょうどカゲロウ捕まえて食っとったし。エグイなおい。
ま、でもこれこそが身近な自然で感じる、弱肉強食の見本のような光景だろう。

いかがでしたか?2回に渡ってお送りした「クモ特集」。
俺もはっきり言って、今回クモ学会の緒方さんにいろいろ教えてもらうまでは、それ
ほどクモに興味はなかった。でもその生態を知るにつれ、どんどん面白くなった。

「クモ?え~~キモい~」とか言わずにさ、みなさんもちょっとだけ興味もってみてよ。
ヤツらはホントに知恵使って生活してるからさ。

クモの姿は嫌いでも、クモの生態は嫌いにならないでください!!」
byキンタロー。古いっ。

  


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2016年06月11日

あなたの知らないクモの世界



「ね~ね~、クモ好き?」って聞かれて、好きって答える人はほとんどいないと思う。
だいたいの人が、クモ=キモい。毒がありそうでコワい・・・・なんて思ってるんでは
ないだろうか?

でもね、全世界でクモに噛まれて死んだ人なんて数えるほどだし、(セアカゴケグモ
の場合、幼児と体力的に非常に弱ってた方だった。)スズメバチみたいにクモの方
から人間を襲ってくることもない。
さらにこの写真のようにクモは、色も模様も美しいものが多い。そしてもうひとつ・・・
何よりクモは、その生態がめ~~っちゃ面白いのだ。

今回はその一例をご紹介するので、ちょっとでも興味を持ってくれたら嬉しいかな。



コレなんだと思います?竹と竹の間にクモの巣らしきものが張られてるけど・・・・・。



コレ、実はゴミグモっていうクモの巣なんである。



アップにしてみるとわかるかな?真ん中にクモがいるっしょ?



で、このクモが面白いのは、この写真のように巣の中央部分に、ゴミや食べかす、
脱皮殻などを集めること。そしてそのど真ん中に身を潜め、獲物を待ち構えるのだ。
一見しただけではどこにクモがいるのかわからない、100点満点の擬態。

しかしゴミを集めてその中に住んでるなんて・・・・・・まさに、ゴミ屋敷やん!!



さらにアップにしてみると・・・わかるよね?コレがゴミグモ。ゴミ屋敷の主。



クモの世界にはゴミ屋敷に住む者もいれば、他人の巣に「居候」する者もいる。
それがこの、クロマルイソウロウグモ
居候するだけならまだしも、コイツは巣の持ち主であるオオヒメグモの幼虫を食べ
ちゃう、居直り強盗みたいなヤツなのだ。だからこの写真のクモと卵のうは、全くの
アカの他人、ってことになる。



続いてはこちら。照葉樹の葉っぱの4分の3ほどが白くなってる。これもクモの巣
なんだけど、この中に潜んでるのが、アオオニグモだ。



冒頭の写真と同じクモなんだが、コイツがなかなかに美しいクモなのである。
さらに面白いのが・・・・・さっきの葉っぱの写真をもう一度よく見てほしいんだけど、
わかるかな?巣の入口の部分から一本の糸が出てるのが。
この端っこを、中にいるアオオニグモが手に引っ掛けて持ち、スタンバイしてるワケ。

そして近くに張った網に獲物がかかると、この糸に振動が伝わり、「釣れた」ことが
わかる。そう。まさにこの糸は「釣り糸」であり、このクモは「一本釣り師」なのである。



葉っぱの裏にいた、ウロコアシナガグモ。・・・しかしホントにクモの生態は面白い。
釣りをするクモもいれば、網を投げて獲物を獲る、ナゲナワグモ、なんてのもいる。



今回最後に紹介するのはコレ。・・・さて何でしょう?・・・ん?アリ?はい。確かにアリ
に見えるよね?でもよ~く見て。アリは昆虫。足は6本のはず。コイツ何本ですか?
8本あるよね?そう。コイツ、アリじゃなくてクモ。名前もそのまんま、アリグモ



上のがオスでこっちがメス。見れば見るほどアリそっくり。しかもコイツらは、頭部に
一番近い足 (第一脚) を常に持ち上げることで、アリの触角に似せ、昆虫と同じく
6本足の振りをしている。さらにさらに、アリなどの昆虫は頭部・胸部・腹部と体が
3つに分かれているのはご存じだと思うが、コイツらはその形態に似せるため、頭胸
部にくびれを作り、まるで頭部と胸部が分かれているかのように見せかけてるのだ。

アリという、大軍を作る恐ろしい昆虫に擬態し、その仲間入りをすることで、彼らは敵
から身を守っているのである。・・・・・いや~~お見事!!

いかがでした?めっちゃ興味深い、クモの生態。彼らは恐るべき捕食者ではあるが、
巣をかけじっと獲物を待つ、という生活形式は、同時に常に鳥などに捕食される立場
の生きものでもある。その駆け引き、そして生き残るための「知恵」が非常に面白い
のだ。
今回は日本クモ学会の権威・緒方清人さんに同行してもらい、クモの面白さをじっくり
教えていただいた。緒方さん、ありがとう。

嫌われ者的存在のクモのこと、ちょっとは好きになってくれたかな?
・・・・ん?何?まだなれないって?・・・よーしわかった。次回、もう一回特集組もう。

  


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2016年06月07日

大平峠、MTBの旅

大平峠(おおだいらとうげ)は、長野県の飯田市と木曽郡南木曽町の間にある
標高1,358mの峠。別名「木曽峠」とも呼ばれ、自然豊かなとってもいい所だ。



今回はこの林道を、飯田方面に向かってマウンテンバイクで走ってみた。



途中、こんなに気持ち良さそうな公園を発見。



一面に繁茂するハルガヤ。このハルガヤの匂いを嗅いでみると、なんと「桜餅
そっくりなのだ。だからこのあたり一面、桜餅のいい香りに包まれていた。



そりゃ気持ちいいわな。



こんな小さな水たまりにも・・・・・



数え切れないほどの命が・・・・・。ヒキガエルのオタマジャクシ



光に照らされたトチノキの葉っぱも美しいし、



ウワミズザクラや、



アオダモの花も。ここは標高が高いので、季節が都市部より一か月遅れてる。



沢沿いにはマムシグサ



偶然とまったヤマキマダラヒカゲ



きれいな沢も流れてるし・・・・・



そりゃ気持ちいいわな。



こんな厳かな場所もあった。



道路脇でフクロウの羽根も発見。ここで暮らしてるんだね。



さぁゴールは近いぞ。・・・と思ったらトンネルが。よく見るとこのトンネル、扉が
ついてる!・・・なるほど。これは冬季に閉鎖するための扉なんだな。



面白そうだから行ってみたものの、案外・・・コワい。だって真っ暗なんだもん。
でも出口が近づいてきた。ここを抜けた所が今回のゴール地点だ。



林道をマウンテンバイクで走る!っつうと何だか大変なイメージがあるが、今回の
ルートは全然楽チン。だってアップダウンがほとんどくて、ご覧のように平坦な林道
が延々と続いているのだ。(・・・まぁ・・・峠が出発点だったからね。)

まだまだ探せばいいルートがいっぱいありそうな長野県。また違うトコも紹介します!

  


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