今年も行ってきました。夏の昆虫採集。
まずは
ニイニイゼミ。小さくて可愛いセミだが、俺の少年時代は
町なかにもっともっと生息していた。
脱け殻を見ると、泥がいっぱいついているのがわかる。つまりニイニイゼミは
涼しくて湿り気を好むセミ。反対に暑くて乾燥を好むセミが、クマゼミ。
そんなニイニイが町なかから激減し、クマゼミだらけになってしまったのは
まさしく
ヒートアイランド現象が起こっている証拠である。
ところが最近、どうもニイニイゼミの数が回復してる気がするのだ。
確かな証拠はないけど、もしかしたらニイニイゼミの体に「暑さと乾き」に
対する耐性が生まれつつあるのかも知れない。・・・がんばれ!ニイニイゼミ。
昨今の農耕地でタモで追っかけて捕まえてみると、ほとんどこの
ウスバキトンボだ。
このトンボは自分が住みやすい環境を求めて旅をする。そして暑さに強い。
本来童謡などに登場する赤トンボとは、ナツアカネ、アキアカネのこと。けれども
今や赤トンボは激減。秋の田んぼに大量に飛来する姿は全国的に見られなくなった。
ネオニコチノイド系農薬の使用が主たる原因と言われている。
近い将来、「
夕焼~け小焼け~の赤トンボ~」という歌は消えてしまうだろう。
なかなか捕まえるのは難しいよ。
ナミアゲハ。
白い紋が入ってるのに、なぜか名前は
モンキアゲハ。
さぁそろそろ甲虫類に出会いたいぞ!って思ってたら・・・いました。
カナブン&アオカナブン。特にアオカナブンの光沢はめっちゃ美しいグリーン。
そしてそして・・・今年もいましたっ!
カブトムシっ!!やっぱ出会えて一番嬉しい
昆虫と言えばコレだろう。ただ・・・見つけるまでめっちゃ時間かかったわ。
しかもサイズが小さい。例年だと当然持って帰って飼うんだけど、この日はリリース。
なんか・・・採集圧に耐えられない気がするんだ。昨今のカブトムシの数が・・・。
採集圧に加え、カラスに食われる数も相当なものだ。樹液が出るいいカンジのコナラ、
アベマキの木の根元にはたいていコレが見つかる。・・・くっそ~カラスめ~!悔しい!
さらに甲虫類が好む樹液が多く出る老木ほど、
カシノナガキクイムシにやられている。
カシナガに入られた老木は枯死し、結果カブトたちのエサも供給されなくなってしまう。
人間に捕まえられ、カラスには食われ、樹液がでる木はバタバタ倒れ、そもそも生息
環境自体が開発によって悪化し・・・・・今まさに、カブトムシ、受難の時代だ。
来年の夏は、もっともっとたくさんの虫たちに出会えますように・・・。