富士山のシカ

mikihito

2015年03月20日 19:45



富士山国有林内のシカの食害を取材してきた。



取材日は3月上旬。まだ雪が多く残る。





これがシカの食害にあったナツツバキ。(シャラノキ)



まわりを見渡すと・・・ずいぶんやられてるのがわかる。



シカが齧った跡。歯型がくっきり残っている。



シカは下顎にしか歯がないため、下から上へ、削るようにして樹皮を食べる。
なぜ木の皮なんて?・・・って思うかも知れないが、シカが食べるのは外側では
なく、内樹皮。ここには「形成層」という、木の成長にかかせない部分があり、
これをひと周り食べられてしまうと、大木でさえ枯死してしまう。



シカの食害を防ぐためのネット。



ナツツバキ、ミズナラ、モミ、ツガ・・・。富士山の生態系を支えてきた樹木たちが
次々と倒れてゆく。倒木が増え、下草が食い尽くされれば、地盤が脆弱となり
富士山の山の形さえ変わってしまう恐れがある。
・・・・・シカの食害対策は、待ったなしの状況にあるのだ



この日案内してくれた、富士常葉大学の山田教授と、富士山の森を守るホシガラス
の会・勝又さん。富士山の保全のために尽力している方々だ。

シカが激増してしまった原因は何か?里山放棄、天敵の不在、ハンターの減少、
そして地球温暖化。原因は複合的だが、ひとつ言えるのは、全て「人為的なもの
である、ということだ。

であるならば、増やしてしまった責任は、ちゃんと人間がとらねばなるまい。
幸い、シカ肉は美味い。・・・・・みなさん、もっとシカ肉を食べてください。

よし。今年、始めることにした。「富士山を守るための、シカ肉プロジェクト」!!
みなさんも是非ご協力よろしく!!