2011年10月12日

秋の夜長に

秋の夜長におススメの1冊と1枚。

秋の夜長に

ちょっと古いけど、高野和明氏の「ジェノサイド」。

13階段」(第47回江戸川乱歩賞受賞)も面白かったが、今度の作品は
格が違う。ストーリーや背景の面白さに加え、構成の緻密さ、そして物語に
込められた「地球上の全人類へのメッセージ」。

どれをとっても超1級のエンターテイメント小説である。是非とも映画に
してほしいとも思うのだが、こりゃゼッタイ映画化は無理だろう。

いっつも東野圭吾ばっかし読んでるアナタ。目を覚ましましょう。

秋の夜長に

園子温監督、「冷たい熱帯魚」。

こりゃスゴすぎる。スゴいっつうかエグい。エグいっつうかヤバい。

最近は興業収入で邦画が洋画を上回るようになってきた。それはそれでいい
コトなんだけど、稼いでるのはほとんど「テレビの延長上映画」ばっかし。

久しぶりの、マジでヤバい映画の登場だ。(もっとも封切りはずいぶん前。
DVD化が8月。R18なんでお子ちゃまは観られない。つうか観ない方が良い。)

この映画を夜中に観た後、なかなか寝つけなかったもん。なんか火がついちゃった
カンジになっちゃって。それくらい血沸き、肉躍る作品なのだ。

プラス、ダーク系韓国映画(最近だと「悪魔を見た」のような)の、もう救いようの
ない絶望的なエンディング後のカタルシスも感じることができる。

ただ、そんな絶望韓国映画と違い、悲惨さの中の笑い、グロさの中の美しさを感じて
しまうのはひとえに、監督のキャスティングの妙にある。

主演の吹越満、黒沢あすか(エロい)、神楽坂恵(さらにエロい)もいいが、
特筆すべきは、でんでん(この人を初めて知ったのはお笑いスター誕生だった)の
恐ろしいほどの怪演である。役者人生初の悪役にしてこの存在感!と共に、こんな
キャスティングを考えた園監督、恐るべし、である。

最近、「狂い咲きサンダーロード」の石井聰互みたいなパンキッシュな監督
いないなぁ・・・って思ってたから、こんな作品に出会えてホント嬉しかった。

ただし!この映画、夫婦やカップルで観てはいけない。ましてや親子で、なんて
もってのほかだ。そして、他人に薦めてもいけない。なぜなら、こんな映画がスキ
だなんて、人格や人間性を疑われてしまうからだ。

「テレビの延長上映画」にヘキエキしてる人は是非どうぞ。ただし相当な覚悟はいるぞ!



この記事へのコメント
沼津のケン坊です。お疲れ様です!いやー小説もDVDも気になりますねー。冷たい熱帯魚ですかー。自分世代では、ウィンクの淋しい熱帯魚でしたが(笑)さらに、今の嫁と付き合いだして、初めて行った映画が、「食人族」だったし(笑)いまだに「かよわい女性と初デートで何で食人族?」と言われ続けてます。猿の脳ミソスプーンで食べてたりしたから(笑)秋の夜長。片付けで出てきた昔の美保純のエロいビデオでも観ながら寝るとします(笑)
Posted by 沼津のケン坊 at 2011年10月12日 23:32
いや~参った(汗)

いっつも東野圭吾を読んでるあなた・・・・・ヤバッ! 俺だ!

「ジェノサイド」
興味ありです  読んでみます

「冷たい熱帯魚」は・・・・・ちょっと怖いなぁ~
けど、テッチャンにあんな書き方されたら・・・見たくなる

さすが鉄兄ぃ~ 人の心理わかってますね~(笑)
Posted by オヤビン at 2011年10月15日 08:46
 「冷たい熱帯魚」。

 動画サイトの予告でチラリ拝見しましたが興奮しました。

 昔見入った「鬼畜大宴会」思い出しました。
Posted by 山中雄介 at 2011年10月16日 17:43
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