2013年06月29日

平針の里山の今

名古屋市天白区・平針にはかつて、すばらしい里山があった。



この湿地帯には、モウセンゴケも繁茂していた。



この池には、メダカを始め様々な水生生物が生息していた。



この森には、カブトムシもいた。いろんな鳥たちのさえずりが聴こえた。



けれども2010年10月、立ち入り禁止のゲートが設けられ、そして開発が始まった。

それはまさしく、COP10の会期中の出来事だった。生物多様性を守るための国際
会議が名古屋で開かれている最中に、その名古屋の里山の破壊が始まったのだ。



木が、切り倒された。池が、埋められた。そして、あれから3年・・・・・。



森は、街に変わっていた。







乾いたアスファルトの街に、生物多様性は無かった。
そこにいたのは、人と、犬と、数羽のカラスだけだった。



開発のすべてが悪だとは思わない。人の営みにとって必要な開発も、いくつかは
あるだろう。人が家やビルを建てることと、アリやハチが巣を作るのは同じことである。

けれどもアリやハチは、必要以上に巣を作らない。
それに対し人間は・・・必要以上に作り過ぎ、壊し過ぎたのだ

今話題にもなっている千葉県印西市の「奇跡の原っぱ」もそうだが、
「ここは決して人が手をつけてはいけない聖域」という場所は必ずあるのだ。

名古屋市・平針。昔、里山があったこの場所に、間もなく「沈黙の夏」が訪れる。

  


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2013年06月25日

名古屋のオカン・字幕入り

名古屋のオカン」の字幕入りPVがアップされました。

http://www.youtube.com/watch?v=q_PWtunomYM

字幕が入るとまた違った趣きあり。オカンが歌うネイティブな
名古屋弁の一言一句がよ~くわかると思うのでこちらも是非観てね!

http://www.youtube.com/watch?v=lgdkkGrOYAU



そもそもこの曲は俺が静岡でやってるラジオ「らぶらじ」の中で生まれたものである。
ずいぶん昔の話だが、俺の中では「DA.GA.NE」以来の名古屋弁ラップだ。

正直「DA.GA.NE」の名古屋弁はイマイチだったので、「いるいる!こうゆうオバチャン!」
的な、ホントにネイティブな名古屋弁を曲に乗せてみたかった。しかもカッコいいリズムに。

それと、「名古屋弁のラップなのに静岡発」ってトコも案外ミソだと思っている。

ず~っと地元名古屋でやってきたんだけど、一度客観的に名古屋を見つめ直して
みようと。・・・そうするといろいろ感じることがいっぱいあった。



名古屋制作のテレビ番組っていっぱいあるけど、出てるのは東京のタレントさん
ばっかし。メインは全国区のタレント、そしてサブは局アナ。ほとんどがこの図式だ。

俺が20代の頃は各局夕方にバラエティー番組やってて、出てる出演者もかなりの
割り合いで地元のタレントだった。バブル全盛期で制作費も山ほどあったから、
そこから生まれる余裕・・・だったんだとは思う。

予算が激減した今、少ないゼニでそこそこの数字(視聴率)稼ごうと思ったら、この
東京依存体制は致し方ないのかもしれん。制作サイドから「地元タレントじゃ数字
取れないっしょ?」って言われたら、俺らとしたら言い返す言葉はない。



だけどさ、このままだと真の意味での「名古屋発の放送文化」って消えてしまうよ。

若手、誰も育たないよ。キンタロウもスギちゃんも、愛知出身。けれど出身ってだけ
で、地元の番組は経験してない。つまり、「いきなり東京行っちゃった」パターンだ。

地元で根を張ってからいよいよ中央進出って、スピードワゴンが最後じゃないか?
・・・でも実はコレ、かなりヤバいことじゃないだろうか?まずは地元でやりたいけど、
地元には出る番組がない・・・そりゃ名古屋すっ飛ばしていきなり東京行くわ。

放送局ってもちろん営利目的の一企業ではあるけれど、同時に「文化を育む中心
拠点
」であるべきだと思う。
だから頼む。お願いだからもっと、若いヤツらに「場」を与えてやってくれ。



この「名古屋のオカン」は、実はそんな名古屋の放送文化に対する、一種のアンチ
テーゼでもあるのだ。「オカン」が「フカン」で見つつ、な~んとなく小さな一石を投
じてみたかったのだ。「おっちゃんだけど、元気にヘンなことやってるよ」みたいな。
・・・・・だから若いヤツら、もっとがんばれよ!・・・って思いを込めて。

な~んて、ちょっと固いこと言ってはみたけど、みなさんはもっと気楽に観て楽しんでね!

PS・ 番組でこの曲かけてくれたつボイノリオさん、宮地佑紀生さん、ジェイムス
    ヘイブンス君、ホントにありがとうございました。

PS2・DVDにして売るワケでもなく、ただ単にオモロいことがしたかっただけの
    このPV、you tubeの再生回数の増加だけが秘かな楽しみです。(笑)
    さぁみなさん、もうワンクリックずつ、お願いね!

http://www.youtube.com/watch?v=q_PWtunomYM
http://www.youtube.com/watch?v=lgdkkGrOYAU  


Posted by mikihito at 01:00Comments(11)

2013年06月22日

祝!富士山世界遺産登録

あと数時間後に富士山が世界遺産に登録される。
ちょっと気が早いけど・・・・・おめでとう!!



南アルプスから見た富士山。新幹線から見る富士も、三保から見る富士も
いいが、俺はここから見た富士山がダントツで感動した。



富士は・・・「一度も登らぬバカ、二度登るバカ」とよく言われるが、確かに日本人と
して一回は登っておくべきだろう。ただし装備はきちんと。入山料ももちろん払うこと。



数え切れないほどの富士の恵み。そのひとつがこの、三島市を流れる源兵衛川である。





今年も三島でイベントを開催。その下見として先日、源兵衛川に行ってきた。



去年より明らかに増えていた、ミシマバイカモ





清冽な水にしか決して育つことのない植物。今年も可憐な水中花を咲かせていた。



源兵衛川に沿って作られた小川。本流と違い流れが緩やかなため、稚魚や水生
昆虫が育つには絶好の場所となっている。これ、手作りの小川だよ。



ニッポンヨコエビ。地味だよ。ホント地味な生きものなんだけどね。でもコイツはきれい
な水にしか生息しないし、魚のエサにもなる。川の生態系を支える大切な生きものだ。



源兵川はコンクリート護岸の川、しかも都市のど真ん中を流れる川である。

けれどもこの写真を見てほしい。しっかり水生植物が繁茂してることがわかる。
これが生物多様性を育むためにどれほど大切なことか。・・・ただし手入れは大変だ。

より良い川作りのために、その努力をしてるのが、グラウンドワーク三島を始めとする、
市民の力である。

富士山の湧水が水源である源平衛川。そしてその素晴らしき自然を懸命に守ろうとする
人たち。・・・そのすべてが、世界に誇るべき、そして後世へと受け継ぐべき、遺産なのだ。  


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2013年06月17日

昆虫食、エスカレート!

最近感覚がマヒしてるみたいで、昆虫食がだんだんエスカレートしてきてる。
ついこないだSBSラジオ「らぶらじ」番組内で食べたもの。



さすがのこのブログでも一応モザイクかけといた。
いや、これは・・・・・モザイク無しだと相当引く写真だと思う。

ジャイアント・ミールワーム。ツヤケシオオゴミムシダマシ、という甲虫の幼虫で
ある。大きさは5㎝くらい。爬虫類のエサとしてよく使われている。俺哺乳類だけど。



コレもモザイクかけねーとマズいだろーな。アルゼンチン・フォレスト・ローチ
通称、デュビア。いわゆる、え~と・・・ローチだから・・・そう。ゴキブリ

そう。人生で初めて、ゴキブリ食っちゃったのだ。でもね、日本でゴキブリっつうと
嫌われ者の代名詞だし、不潔ってイメージがあるけど、コイツはフォレスト、
つまり「森のゴッキー」だから全然汚くないのだ。日本の森にすむオオゴキブリ
だって汚くないし可愛いし、なおかつ絶滅危惧種だし。・・・ね?納得した?しねーか。



コレはモザイクの必要なかろう。トノサマバッタだ。え?何?キモい?
何を言うか。古くから日本人はイナゴ食ってきたじゃん。おんなじじゃんコレも。

・・・・・ということで、調理。今回はシンプルにすべて素揚げでいただく。



まずはトノサマバッタフライ。・・・コレは美味い!サクサク香ばしくてエビに似た味。



もうめんどくさいからモザイクかけない。無修正。ミールワームの素揚げ。
これは・・・トノサマバッタ以上!ホントに美味しかった!

口に入れて噛んでみるとなんと!「ピーナッツバター」っぽい旨味が広がるのだ!
しかも栄養も豊富そうだし。以前ヘビトンボの幼虫食べた時もそうだったが、コレ系
の虫は、食べると顔が紅潮し、ちょっとしたナチュラルハイ状態になる。

それだけ滋養に富んでいる、ってことだろう。いやホント美味しかった。
ちなみに次の日の朝食でも食べた。是非とも街頭インタビュー受けたかったわ。
「今朝、何食べましたか?」「あ、虫食べました」ってね。



ラストはアルゼンチン・フォレスト・ローチフライ。コレも無修正でゴメンね。

見た目はセミのフライに似てる。火を通すとキモさも和らぐしね。
で、お味の方だが・・・う~ん今回のラインナップの中では最下位かな。

身が詰まってて食べごたえはあるのだが、タンパク質っぽくなくて、どちらかといえば
植物系の味がした。やっぱ昆虫は甲殻類に似たタンパク質の味がした方が美味いと
思う。(なんだかヘンなまとめだけど。)

まぁとにかくミールワームやコックローチ食べちゃったってことは、かなりディープな
昆虫食の世界に足を踏み入れてしまったのは間違いない。
わしゃヒョウモントカゲモドキか!」ってカンジになるわな。

でも放送でも、このブログでも、今までクドいくらいに言ってきたが、
昆虫食は・・・①栄養豊富 ②コストがかからず養殖が楽 ③環境負荷をかけない

など、この先地球人口が100億人を迎える時代、人類を救ってくれるのは間違いない。
つい先日、国連食料農業機関(FAO)も「昆虫食のすすめ」を発表した。

冗談じゃなくマジで。ホントマジで・・・早いうちから虫に慣れといた方がいいと思うよ。  


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2013年06月13日

田んぼの「生きた化石」

梅雨の季節の近所の田んぼ。ホウネンエビが泳いでいた。



ゆらゆら、ゆらゆら。なんとも変わった形の生きものだ。
ホウネンエビがたくさん出た年は、米がたくさん取れるという。

豊年満作、だからホウネンエビ。



よく見ると卵を持ってるのがわかる。もうすぐ産卵なのだろう。
この卵は乾燥に極めて強く、秋に田んぼがカラカラに乾いても平気。
翌年また田んぼに水が張れば、ちゃ~んと孵化するのだ。



そして同じ田んぼにいた、さらにヘンな形の生きもの。



それが、カブトエビである。大昔から姿形を変えず、日本の水田を
中心に生きてきた。まさしく、田んぼの「生きた化石」である。

日本国内にはアジア、ヨーロッパ、アメリカカブトエビの3種が生息している。
アジアカブトエビは在来種と考えられるが、残りの2種はいずれも移入種。
・・・・・どうかこのカブトエビが在来種でありますように。



カブトエビをじっくり観察すると、目がめっちゃ可愛いことがわかる。
ところがもっとよく観察すると、目と目の間にもう1つ、目があることがわかる。
・・・・・そう、カブトエビって目が3つあるのだ。

そしてもう1つ、ホウネンエビとカブトエビの共通の特徴。それは・・・・・
乾燥にはめっぽう強いが、農薬にはからっきし弱い、ということだ。

つまり、この生きものたちは田んぼ環境のバロメーター。コイツらがいれば、
その田んぼのお米は、「安心・安全」ってことだ。

この「生きた化石」、みなさんの近くの田んぼにも生息してますか?  


Posted by mikihito at 23:17Comments(4)

2013年06月11日

葉っぱの裏の真珠

岐阜県のとある場所にあるビオトープ。



ここにはたくさんのトンボや水生昆虫などが生息しているのだが、水辺には
せり出すように樹木が生えている。そういった環境が整っていれば・・・



モリアオガエルが産卵する。



水辺にせり出した樹木の枝先に泡のような卵塊を作り、孵化する時には
下にある池に、ポタポタとオタマジャクシが落ちていくわけだ。



けれどこの産卵の仕方は意外だった。こんなに低い位置にも卵を産むなんて
・・・・・初めて見たよ。確かにモリアオガエルはアスファルトの側溝の上なんか
にも産卵することあるからね。

この先無事、オタマちゃんたちが着水して大人になることを祈ろう。



このビオトープの近くで、カンアオイの葉っぱを発見。
明らかに何かに食べられた跡がある。



ギフチョウの幼虫だ。・・・びっくりした。ギフチョウの幼虫って、もっと
小さいイメージがあったけど、こんなにでっかくなるんだ・・・しかも毛深い。

そしてさらにじっくり観察してみると・・・葉っぱの裏に、真珠があった。



ギフチョウの卵である。どう?すごくキレイでしょ?

こんなのきっと誰も気づかない。葉っぱの裏なんて普段見ないし。
けれどギフチョウは、このカンアオイがないと生きていけないし、モリアオガエル
も、こうした環境が整った水辺がないと、産卵し繁殖していくことができない。

今回出会ったのはどっちも卵。でも間違いなく、どっちも命。

地味で目立たない場所だけど、その命は、真珠のようにきらきらと輝いていた。  


Posted by mikihito at 22:31Comments(0)

2013年06月08日

ケリの親子愛

最近ほとんど毎日フィールドに出てて、紹介したい写真がいっぱい。
そのため珍しく、マメにブログの更新してます。



チドリ目チドリ科・ケリ。中部地方では多く見られる野鳥である。くちばしと足が黄色。
目は充血してるような赤。そして翼を広げると裏側が白黒のきれいなツートーン。

コイツがさぁ・・・めっちゃ気が強いんだ。田んぼの畦道を歩いていて、この鳥に威嚇
されたり追っかけられたりした経験はないだろうか?コレが・・・けっこうビビるのだ。

ケリというのは大変警戒心が強く、また気も強い鳥。特にこの時期、子育てシーズン
に近くに寄ってくるものは、カラスだろうが犬だろうが、もちろん人間だろうが容赦なし。



この日もたまたま畦道を歩いてたらケリに遭遇。するとすかさず「ケッケッケッ!」と
でっかい声で威嚇しながらアタックしてきたのだ。見てこの顔。めっちゃ怒ってるやん!
目真っ赤にして。5mくらいまで近づくからね。そりゃもうコワいことコワいこと。



でもこの親子愛、人間も見習うべきかもしれん。我が子を守るため、自分より
はるかに体のデカい相手に立ち向かうなんて・・・・・たいしたもんだと思う。



ちなみにこのヒバリや、シギ、チドリの仲間は、外敵が近づくとわざとケガをしたふり
をし、注意を自分に惹きつけて巣やヒナを守る。これを偽傷(ぎしょう)行動という。

相変わらず飛び込んでくる児童虐待のニュース。無責任な親は、この鳥たちを見習え。  


Posted by mikihito at 22:19Comments(3)

2013年06月06日

初夏のトンボ祭り!

今、トンボの撮影にハマってます。ということで前回に引き続き、トンボ特集。
題して「初夏のトンボ祭り」。トンボ観察には最適のシーズンなのだ!



まずは日本で一番小さいトンボ、ハッチョウトンボ。いよいよハッチョウトンボの
シーズン到来だ。とはいっても健全な湿地がないと彼らには出会えない。



ハッチョウトンボ・メス。そしてこの撮影後、すぐに次のフィールドに移動。



岐阜県瑞浪市・弁財天池。ここはトンボ好きにはたまらない水辺である。



どこもかしこも外国産スイレンがはびこる昨今だが、この池にはスイレン科・ヒツジグサ
が多く浮かんでいる。花が未(ひつじ)の刻(午後2時ごろ)に開くのでこの名が付いた。



カキツバタも今が見ごろ。
さぁそれじゃあ、この池に生息するトンボ達をダーッと紹介しよう。トンボ祭り、スタート!



まずはモノサシトンボ。体の節がものさしの目盛りに見えることが名前の由来。



続いて体が黄色い、キイトトンボ。じーっとしてるから撮影しやすいトンボだ。



体が黒いのが、クロイトトンボ。よく見るとしょっちゅうバトルしてる、激しい性格のトンボ。



背中に筋が入った、セスジイトトンボ。(だと思う。)交尾する時、
2匹がつながるとハートマークみたいになるのが可愛い。



青い模様がはっきりくっきり。オオイトトンボ。自然度が高い場所じゃないと見られない。



このモートンイトトンボは愛知県では準絶滅危惧種だ。
面白い名前だよね。モートンイトトンボって。・・・モートン。阪神の助っ人。それマートン。



アップで見ると目の後ろの模様がハートっぽく見えて、とってもラブリー。
よ~く見てみ。・・・ね?めっちゃ可愛くないすか?



成体のまま冬を越す、オツネントンボ(越年トンボ)。なんとも地味な
トンボだけど、各地で絶滅危惧指定され、その数は減っている。



暖かくなると美しい水色の体に変化する、ホソミオツネントンボ。しかし成体のまま
冬を越すって、大変なことだろうなって思う。寒い中、耐え忍んでる姿を想像すると、
健気だよね。



ヨツボシトンボも乱舞してた。他にもシオカラトンボ、ギンヤンマなどなど・・・
ここはまさしくトンボ天国!

・・・あの、いっこいいですか?・・・このブログに載っけてるトンボの名前、ちょいちょい
間違ってるみたいで・・・こないだも俺の生きものの先生から指摘をいただいた。(汗)

「鉄崎くん、あれはコサナエじゃなくて、タベサナエだよ」・・・って。

なのですいません!もし間違ってたらまた教えてくださいね。よろしくお願いします。

さてトンボ祭りはまだまだ続く。調子に乗って先日行ったばかりの、静岡県磐田市・
桶ヶ谷沼を再び訪れちゃった。



いいねぇ。相変わらずまっ赤っ赤だね。ショウジョウトンボ



そして、今回も奇跡的に出会うことができた。絶滅危惧Ⅰ類・ベッコウトンボだ。

ビジターセンターの福井所長も、「う~ん今年は出るのが早かったからね・・・今日あたり
はもうムリじゃないかなぁ・・・」って言われてたのだが・・・1頭だけ現れてくれたのだ!!

うれしかったなぁ。やっぱトンボっていいね。ホント最近ハマってる。けれども浮かれて
ばかりいられない。全国各地でトンボの生息地は減り続けているのだ。

幼虫時代は水の中、そして成虫になれば広いフィールドを必要とするトンボは、まさしく
陸と水辺の環境のバロメーターだ。その2つがちゃんと整っていないとトンボは生きて
いけない。
最近ではネオニコチノイド系農薬による「赤トンボ激減」という悲劇も起こっている。

日本は昔、「秋津島」(あきつしま)と呼ばれていた。秋津とは、トンボのことである。
つまり日本は、身の回りで当たり前にトンボが乱舞する、「トンボの島」、だったのだ。

どうですかみなさん。みなさんのまわりにトンボは、元気に舞っていますか?  


Posted by mikihito at 23:26Comments(2)

2013年06月05日

最後の楽園・桶ヶ谷沼

トンボにとってここは最後の楽園かもしれない。静岡県磐田市・桶ヶ谷沼





沼周辺には多くの動植物が生息しており、トンボは70種類、県内のトンボの
3分の2、日本国内の実に3分の1の種類が確認されている。

カモ類などの野鳥、魚類、水生昆虫も多く、ここはまさに自然の宝庫。







市街地や高速道路からも程近いこの場所は、当然のことながら開発の危機に
さらされてきた。けれどもそれを守ったのは市民。一度失われれば二度と元には
戻らない、こういった場所の貴重さを知る、良識ある人々が守ってきたのだ。





ヨシやマコモ、ガマなどが繁茂する水辺。人間にとっては無価値かもしれないが、
間違いなくこういった場所でしかすめない生きものたちがいる。

下の写真はあるトンボの保護区。そのトンボとは・・・それは後ほど。



ここには水辺はもちろん、健全な森林もある。トンボも種類によって生息域が
違うからね。バラエティー豊かな自然が求められるのだ。



これはコシアキトンボ。他にもとにかくいろんなトンボに出会ったよ。





自然写真好きにとって、トンボの飛翔写真をバッチリ写すのは悲願。見てくれ
この写真。・・・全然ダメ。ピントが合ってないので何トンボかもわかんない。
ヤブヤンマ?サラサヤンマ?



クロアゲハ。もちろんここにはトンボ以外にもいろんな生きものが生息してる。
でも桶ヶ谷沼で最も有名な生きものといえばやっぱりこのトンボだ。



ベッコウトンボ。絶滅危惧I類。トップクラスの絶滅危惧種であり、
現在の確実な生息地は、ここ静岡と兵庫、山口、九州に点在するのみである。

もともと環境の変化やトンボ間の競争にも弱く、さらにヨシやガマやマコモが繁茂
する水辺を必要とし、一生を通して生まれ育った水域に留まり、移出しないのも
個体数減少の一因である。つまり「よそへ逃げられないトンボ」なのだ。

だから生息地が開発されたらおしまい。真っ先に消える。

この個体、羽を見ると保護のためのナンバーリングがされているのがわかる。
今や人間がこうやって守ってやらないと、冗談ではなく明日にも、この日本から
消えてしまうかもしれない・・・ベッコウトンボはそんなトンボなのである。



桶ヶ谷沼は本州に生息するベッコウトンボにとってまさしく、「最後の楽園」なのだ。



桶ヶ谷沼の入口に立つ「ストップ・ザ・外来種」の看板。こんなに素晴らしい自然が
残り、しっかり管理されてる場所ですら、外来種は入り込んでいる。



沼で見つけたカメ。当然ニホンイシガメかクサガメだと思いきや・・・ミシシッピ
アカミミガメだった。ウシガエルの鳴き声も聞こえた。ここにはアメザリもいる。

今まさに、こういった数少ない残された貴重な自然を、我々人間が本気で守る必要
がある。アベノミクスも大事かもしれんが、最近、世の中の自然保護に対する気持ち、
ちょっと薄らいでやしないか?

桶ヶ谷沼、そしてベッコウトンボ。
・・・・・たとえ景気が回復しても、どれだけ株価が上がっても、
・・・・・この自然は、失ったら決して金では買えないものだよ。  


Posted by mikihito at 00:32Comments(3)

2013年06月01日

速報!名古屋のオカン

緊急速報!!

名古屋のオカンのPVが先ほどyou tube にアップされました!!

さぁみんな、さっそく「名古屋のオカン」で検索!!

http://www.youtube.com/watch?v=q_PWtunomYM

                 


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