2012年03月30日

桜以外のお花見

久しぶりの森散策。森で感じる「春」。桜以外の「お花見」。
春の花は、桜だけじゃないよ。



沢沿いに咲く可憐な花、ショウジョウバカマ



タチツボスミレ。これからの季節、どんどん目立つようになる。



アセビ(馬酔木)の花も満開だ。ただし有毒植物。



黄色くて可愛らしい、クロモジの花。



ちなみにクロモジの材は、高級つまようじとして使われる。実にいい香り。



そして、白いヒサカキの花。毎年言ってることなんだけど、このヒサカキ
の花、なんと「カップラーメンの粉末スープ」の香りがするのだ!

森に漂うラーメンの匂い。俺の春は、この匂いから始まる。
このラーメン臭を嗅ぐと、いよいよ冬眠から目覚めたカンジがするのである。



足元にはリスの食痕、「森のエビフライ」がいっぱい。けれどどれもサイズ
が小さかった。今年の冬は、あらゆる動物たちが苦労してたんだな。

さあいよいよ春到来。家に閉じこもってないで、外行こ外。
桜だけじゃない、野に咲くいろんなお花見を楽しんでみよう!  


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2012年03月26日

あぁカン違い

自然の中では「見間違い」ってよくあるのね。



これ、以前もこのブログに載っけたことあるんだけど、
「おっ!なんか動物が吠えてるぞ!」と思って近づいてって・・・



「何だこの動物は!?」とか思ってさらに近づいてみると・・・



「木かよ!!」みたいな・・・。

そんでもってこないだも海岸を歩いてたら・・・



「わっ!アカウミガメだ!」って思って近づいてって・・・



「アカウミガメの産卵は5~7月なのに、何でこんな時期に上がって
きたんだろう?」って不思議に思って、さらに近づいてみると・・・



「石かよ!!」みたいな・・・。

しかしこの石、アカウミガメに似過ぎだろう。しかもここは渥美半島。
マジでアカウミガメが産卵にやって来る所だから、余計まぎらわしいわ!

というように、自然の中ではよくあることです。カン違いって。

まぁ夜の街でも、嫁によく似たおネーちゃんが前から歩いてきて、
思わず隠れちゃった、なんてことあったけどね。・・・チャンチャン。  


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2012年03月22日

浜名湖の巨大生物はやっぱり・・・

浜名湖で目撃されたの謎の巨大生物はやっぱり・・・スナメリだろうと、
友人の海洋楽研究所・林正道から連絡があった。



確かに彼が言う通り、写真をよく見ると背中の所にキール(筋状に隆起
した部分。カメの甲羅なんかにあるやつね。)が見られる。



このようにスナメリの背中には背びれはないが、キールがあることがわかる。

ちなみに林によれば、浜名湖にはこの季節、子供ができたスナメリが伊勢湾、
三河湾から、朝と夕方にちょくちょく食事にやって来ることは、以前から知られ
てることらしい。
特に出産後メスは大きく、2mぐらいのものが多いのだが、さすがに目撃談に
あった4~5mのはいないので、まぁ・・・これはやはり見間違いだろう。



これは脱皮後、茶色っぽくなった個体。目撃談にあった「茶色っぽかった」
ってのは、こういう個体だった可能性があるね。



この写真と浜名湖で撮られた写真、何となく似てないだろうか?
浜名湖でもきっとこんなカンジで呼吸のため水上に出てきたんだと思うが。

・・・ってこんなコト書いちゃうと、「夢もロマンもねーな!」とか、「浜名湖の
謎の生物・ハッシーでいいじゃん!」とか、「浜名湖に入ってきたんだから、
これがホントのハマインだ!」・・・とか言われて怒られそうだ。

各局メディアも取材に来てるらしいし。でもワイドショーなんて「謎だ!UMAだ!」
なんつって騒ぎたいだけだからさ。正体がわかってても言わないかも知れんな。

・・・・・でもこの写真の場所、どこだと思う?

なんと・・・名古屋港である。人口220万を越す大都市・名古屋の、日本有数の
貿易港・名古屋港に・・・毎年、野生のイルカがやってくるんだぞ!!

これってスゴいことだと思うよ。俺は別に、謎だ謎だって騒いでるのを冷ややか
に上から目線で忠告したい訳じゃない。そんなことより、

浜名湖には野生のイルカがやって来るんだ!」っていう事実を、もっとたく
さんの人たちに知ってもらうことの方が、よっぽど大事だと思うのだ。

だからメディアにも、そういう報道を望んでいる。

静岡のみなさん、
身近な海で野生のイルカが子育てしてるって、すげー自慢できることですよ!!
  


Posted by mikihito at 22:54Comments(3)

2012年03月20日

浜名湖に謎の巨大生物?

さっき静岡のホテルでSBSテレビ観ててびっくりした。
以下、静岡新聞より抜粋。

浜名湖に謎の巨大生物?湖西・新居漁港で目撃(3/19 10:10)

18日午後3時半ごろ、湖西市新居町新居の浜名漁協新居支所などを通じて
「体長4~5メートルほどもある巨大生物が浜名湖を泳いでいる」と湖西署
に連絡があった。同署員が目撃現場の新居漁港に駆け付け、東へ約300メ
ートル沖合で時折姿を見せる生物を確認。同署はアザラシなどの可能性もあ
るとみて、付近を航行する船舶に注意を呼び掛けている。

同署や地元漁業関係者によると、目撃された生物は茶色がかっていて、同日
午後5時半ごろまでの間、1~5分程度の間隔で体の一部を湖面から覗かせた。

浜名湖が遠州灘と接する今切口から北約1キロの地点で発見されたことから、
潮に流されて迷い込んだとみられるという。第1発見者の同市新居町、漁業
加藤康之さん(48)は「船に燃料を積む作業をしていたら突然湖面を泳ぐ
巨大な姿が見えた。こんなことは初めて」と興奮気味だった。



↑ これじゃねーの? スナメリ。伊勢湾、三河湾には普通に生息するイルカ
だ。閉鎖海域に生息し、基本的に外洋にはいない。考えられるのは三河湾を
南下し、遠州灘に出てしまい、波の穏やかな浜名湖に避難したのではないか?

テレビでシルエット写真見た瞬間、「あ、スナメリだ。」って思ったんだけど。
あの背中の丸みは、背びれのないイルカ、スナメリが水面で呼吸をする時の形。

ただ気になるのは目撃者の言う大きさだ。スナメリの体長は大きくても1.8mほど。
とても目撃者が言うような4~5mもある巨大生物ではない。



でもアザラシのシルエットじゃなかったし、イルカの仲間ってのは間違いないと
思う。となると、あと可能性があるのが日本沿岸にもやって来る「セミイルカ」。

こちらも背びれのないイルカだ。・・・でもこのイルカもせいぜい3メートル弱だし
なぁ・・・う~ん何だろ。気になるねぇ・・。つうかホントに4~5mもあったの?

いずれにしても浜名湖みたいな内湾にも、こんな謎の生物がやって来るなんて・・。
やっぱり海は面白い。ね!
  


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2012年03月17日

カラスを食う・パート2

前回のジビエ料理イベントについてのコメントを読んでて、ハラワタ
煮えくり返った。PN・オヤビンさんからのコメントだ。

  俺の先輩は、若い時から猟師(もちろん専業じゃなく)でした。
  でも、3年ほど前に友人との猟に出掛けた際に、誤射により他界
  しました。正直、かなり凹みました。

  その悲しみに追い討ちをかけたのは、動物保護団体からの手紙。

  「あなたが亡くなった事で、動物達が安心して暮らせます。ありがとう」
        ・・・・・・・・家族はどんな気持ちで読んだ事か・・・。

・・夢とロマンだけでしか動物愛護を語れない偽善者どもよ、とくと見やがれ



電柱に縛られ揺れる影。



カラスだ。・・・カラス除けのための、カラス。実に哀れな姿である。
けれども農家にしてみたら、こうして吊るさざるを得ない理由があるのだ。

全国のカラスによる農作物被害額は、20億円以上。さてどうしたらいい?

外来種・有害鳥獣は、食って、減らして、供養」。

カラスはうまい。・・・って以前ブログに書いた。そしてこの度、再びカラス
を食べる機会があった。前回はハシブトガラス、今回はハシボソガラス。



長野県茅野市北山・蓼科中央高原にあるフレンチレストラン、エスポワールの
オーナーシェフ、藤木さんから今回も送ってもらったカラスの肉。



藤木さんとは先日、名古屋で食事をごいっしょする機会があった。めっちゃ面白い
人。もう話が合っちゃって・・・。いつか一緒にイベントやるつもりだ。

さてさて今回のハシボソガラス。ハシブトとの味の違いは・・・??



またしてもめっちゃ旨し!ハシブトもハシボソも味はそんなに変わんないと思う。

とにかく両方とも旨いことは間違いない。これで流通ルートがしっかりできたら・・。
もうちょっと被害も減るし、生態系も守れるのに・・・。

命を獲って、殺して、食うのがかわいそうな事であるのは間違いない。
けれど、この世の生きとし生ける者すべて、何かが何かを食って生きている。

人間も自然の一部である以上、当たり前に獲り、当たり前に食す。それは大昔
から続く、生態系の一員としての営みだ。シカ、イノシシ然り。クジラも然り。

共存。共生。言葉として聞こえはいいが、きれい事だけですむはずがない。

唯一、本当にかわいそうなのは、殺した命をムダにすること、それだけである。
  


Posted by mikihito at 00:27Comments(7)

2012年03月12日

ジビエ料理を食べるイベント

3月9日、焼津市で「SBS・らぶらじ自然教室・てっちゃんとジビエ鍋を作ろう!
IN 未来教育舎」というイベントがおこなわれた。



食材は静岡市内で獲ったイノシシ。実に美しい色だ。



豪快かつ贅沢に、ずんどう鍋にシシ肉投入!

イノシシを始めとするジビエ肉のおいしさは、撃って、さばいた猟師さんの腕にかか
っている。いかにうまく血抜きをするか・・・シシ肉が美味くなるも臭くなるも、全て
はその猟師さんしだいなのだ。・・・しかし年々、猟師さんの数は減り続けている。



地元の野菜を入れ、味噌で味付け。さてそのお味は・・・
最高!めっちゃうまかった!・・・あったりまえじゃん。食材いいもん。



大人にも子供にも大人気。生まれて初めてイノシシ食べた子も多かった。

イノシシの肉は融点が低いため、すぐに汁に溶けていく。だから全然しつこくなく
て、もう何杯でも食えちゃう、ってカンジ。さらに噛めば噛むほどにじみ出る、ワイ
ルドな味。・・・ブタとイノシシ、似てるけど、全く別の生きものなんだなって思う。



もひとつ今回は、シカ肉(こちらももちろん静岡産)の燻製も作ってみた。

新鮮なシカの肉は、クセも臭味もまったくない。燻製の食材としてはベストだ。
こっちもおいしかった!



今回食材として使用したイノシシとシカは、ともに有害鳥獣として駆除されたものだ。

全国の鳥獣被害額は200億円に上る。シカもイノシシも50億円以上の農林業被害を
出している、やっかいな存在だ。農家さんにとっては憎っくき敵だろう。





  (南アルプスのライチョウとシカ。温暖化で標高3000mまでシカが
   進出。ライチョウのエサとなる高山植物が食い荒らされている。)

けれど、じゃあなぜこんなにもシカが増えてしまったのか。その原因を考えてみると、

①森が人工林化し、伐採後にエサとなる草が増えたこと。
②休耕田が増え、同じくエサとなる草が増えたこと。
③里山が荒廃し、人が住まなくなったこと。
④一時期、メスのシカの保護政策をとったこと。
⑤狩猟者が減ったこと。
⑥天敵がいなくなったこと。
⑦温暖化の影響で子供が冬を越しやすくなったこと。

・・・これらはすべて、人為的影響である。人の営みが、彼らの数を増やしたのだ。

彼らは生まれた場所で、必死に生きているだけ。それがいつからか、「有害鳥獣
と呼ばれるようになってしまった。しかしそれが人の営みのせいであるならば、人は
当然責任をもって対処しなくてはならない。

それには「食う」ことしかないだろう。「食って減らして、供養。」
駆除、ではなく供養。

その主旨が今回、参加してくれた子供たちにも伝わったように思う。そういう意味で
は、たいへん意義のあるイベントだったんじゃないかな?来てくれた人、ありがとう。

今後もっとも大切なのは、ジビエの肉がきちんと流通するような、ルート作りである。  


Posted by mikihito at 19:07Comments(3)

2012年03月08日

早春のビーチコーミング

海はおもしろい。いろんなモノが流れ着いている。それらを拾い集め、
観察することを「ビーチ・コーミング」と言う。



場所は愛知県南知多町・内海海岸。夏にはイヤんなるくらいの海水浴客で
賑わうトコだが、この時期ほとんど人はいない。それも早春の海の良さの
ひとつだ。・・・いやぁ、昔はここでよくナンパしたわ。



なんだか赤くて綺麗な貝殻を発見。名前わかんないけどイガイの仲間だと思う。



なんちゅう可愛らしい模様だ!っつう巻き貝も見つけた。まるでキャンディー
みたいな柄だけど、これも名前わかんない。



殻だけになっちゃったカニ。これはキンセンガ二だろう。



え?何ヌードル?・・・これはアメフラシの卵塊。通称「海ぞうめん」と呼ば
れてるんだけど、お湯かけて食べてはいけない。お腹こわします。



ウミウシの仲間、ウミフクロウ。頭の部分がフクロウの仲間のミミズクに似てる
んだけど、こうして見るとフクロウっていうより、カタツムリ・・・だよな。



打ち上げられたミズクラゲ。そう言えば毎年大量発生するエチゼンクラゲの発生源
はやっぱり中国沿岸らしい。クラゲの発生数は、海が富栄養化、つまり汚れてるか
どうかのバロメーターとなる。



最後は、子供といっしょに拾うとめっちゃ楽しい!タコノマクラの仲間だ。

これは最初、ヨツアナカシパン?かヨツアナカシパンモドキ(ややこしい。)かと思っ
たが、どうやらハスノハカシパンらしい。色んな種類がいるから難しいんだ、海の
生物は。ちなみにこう見えてもウニの仲間である。しょこたんがハマッたヤツね。



しかし「カシパン」ってヘンな名前だよね。「菓子パン」に似てるからこんな名前が
ついたらしいが、明らかに命名は明治以降ってことだ。じゃあ菓子パンがまだなかっ
た時代には何て呼ばれてたのか?・・形はもちろん、いろんな意味で面白い生物だ。

海は、泳がなくたって楽しめる。皆さんも是非、不思議なモノを探しに行ってみよう。

PS・たま~~に「浣腸」が落ちてるのは、なぜだ?  


Posted by mikihito at 13:36Comments(4)

2012年03月03日

春の猛禽まつり

野鳥が好きだ。特に猛禽類(もうきんるい・ワシやタカやフクロウの仲間)
が大好きだ。カッコよくて気高くて・・・それに数が少ないので、運よく
出会えた時の感動がデカい。



チュウヒ。絶滅危惧ⅠB類。生息には広いアシ原を必要とする。

この鳥に会うために、ブラインド(身を隠す1人用テントみたいなモノね。)
これなんだけど・・・↓



に入って、5時間ねばった!誰とも話さず、ただひたすら野鳥の飛来を待つ
孤独な時間。されど至福のひと時。・・・・そしてチュウヒは現れてくれた。



動画撮影の静止画像なので、画質が粗いのはごカンベンを・・・。
さっきも書いたが、各地で消えつつある、広いアシ原に生息するチュウヒ。

今、愛知と三重の県境、木曾岬干拓地にメガソーラーを造る計画がある。
遊ばせておいたムダな場所が、やっと有意義な場所に生まれ変わる!・・って
ニュースで言ってたけど、有意義なのは人間サマにとってだけだ。間違いなく
ここに住む、チュウヒを始めとするいろんな生物たちはいなくなる。



ノスリ。猛禽の中では割とカワイイ顔をしてる。山間部から下流部まで幅広く
生息するタカだ。アシ原ではチュウヒと共存している。



ミサゴ。タカ類で唯一、魚を主食とする。川の河口部などでよくダイビングを
して魚を捕る姿を見かける。準絶滅危惧種だが最近は数が増えてるように思う。

理由を考えてみたけど・・・コイツが河口部で食ってるエサは、ボラが多い。
ボラって魚は水質の汚れにめっちゃ強い魚。他の魚が住めなくてもボラは生きて
いける。つまり環境が悪くなっても、ミサゴはエサには困らない、という訳だ。

一方チュウヒはというと、生息場所も、エサのネズミも少なくなっている。
・・・今後もチュウヒは減り続けるだろう。



猛禽類で最も数が多く、よく見かけるのがトビである。



トビは警戒心が薄いので、こ~んなアップも撮れちゃうのだ。チュウヒなんて
100m離れてても逃げるのに。

なぜトビだけがこんなに多いのか。それはトビが「人間依存型」の生き方をして
るからである。人間が出したゴミや残飯、水揚げ時に出るアラなんかもよく食べ
る。カラスもそう。ムクドリもそう。

自然界とは言え、人間に依存して生きてるヤツらは、これからも生き残っていく
んだろう。一方、孤高の鳥たちの未来は・・・厳しい。



俺がいっちばん好きな鳥、チョウゲンボウ。これはさらにサイズが小さいコチョウ
ゲンボウだ。愛くるしい顔なのに、精悍。ハヤブサの仲間の狩りの仕方は、見て
て惚れ惚れしてしまうのだ。



チュウヒを撮影すること5時間、最後に思わぬ来客登場!・・オオタカの幼鳥だ。

チュウヒとオオタカが、なんと同じ木に留まったのだ!!その後ろにはノスリ!
猛禽の3ショットである!!もう大興奮なんだけど・・・コレ伝わるかなぁ??

ミック・ジャガーとキース・リチャーズとロン・ウッドが飲み会に3人で来たような
モンだ。違うか?・・・いや、きっとそんなカンジだと思う。

ちなみに今回の野鳥撮影の場所は、すべて同じ地域、半径500メートル以内
である。それくらいスゴい場所が、まだまだ愛知には残っているのだ。

・・最後にもう一枚。以前名古屋市内で撮影した、貴重なオオタカのヒナの写真だ。



まぁ一応、3月3日ってことでね。・・・おヒナさまね。
  


Posted by mikihito at 19:05Comments(1)