2011年12月24日

名古屋街路樹選手権・その2

名古屋市内の街路樹を観察して、その樹種や景観を勝手に採点しちゃおう
という「名古屋街路樹選手権」。前回の続き。

名古屋街路樹選手権・その2

中区・久屋大通のクスノキ。セントラルパークから若宮通まで、緑が連なっ
てはいるけど、これ全部、見事にクスノキばっかし。

名古屋街路樹選手権・その2

クスノキの葉っぱは、昔の人がタンスに入れてた「樟脳剤」、虫よけだ。
つまりここには、虫が嫌う木(アオスジアゲハはこの木に産卵するけど)が
ダーッと植えられてるワケだ。これじゃ生物多様性は生まれない。

街路樹ってやっぱり整然性が求められてしまう。同じ樹木が好まれる。
でも本来はいろんな雑木が混ざってる方が、生きものにとってはありがたい。

名古屋街路樹選手権・その2

中区・大津通のアメリカフウ。バックのレトロな市役所によく合ってる。

名古屋街路樹選手権・その2

アメリカフウはモミジバフウともいう。葉っぱの雰囲気がモミジに似てるから
なんだけど、マンサク科の植物。そんでもって実がとってもかわいらしい。
クリスマスリースなんかに最適なので、拾い集めてる人もいるだろう。

ただし!残念ながらこの木は名前の通り、外来種。
街路樹の植栽で大切なのは景観はもちろん、その地域の植生に合ってる
ことだ。そういう意味ではちょっと減点だなぁ。

名古屋街路樹選手権・その2

名古屋城のすぐとなり、大津通のケヤキ。街路樹としては真っ先に名前が
浮かぶ代表格である。

名古屋街路樹選手権・その2

ただこの木は落葉樹なので、相当落ち葉が出る。これを地域の住民は嫌う。
だから役所には「落ち葉がうっとうしいから木を切ってくれ」なんて苦情が
よくくるワケだ。じゃあ全部常緑樹でいいかっていうと、そりゃ味気ない。

街路樹は「地域住民との共生」というのも大事な選定基準になるのだ。

名古屋街路樹選手権・その2

そして最後に紹介するのが、中区丸の内、日銀前の桜通歩道橋から見る
イチョウ並木だ。
今回の名古屋街路樹選手権、この景色をナンバー1とさせていただく。

あざやかな黄色の向こうにはJRツインタワーが見える。

名古屋街路樹選手権・その2

まさしく「文明と自然の調和」である。街路樹の景観のポイントはこれだ
ろう。街への調和。森の中で見る木はもちろんだが、都市の樹木も美しい。

街路樹は最も身近な自然のひとつである。みなさんも一度、周辺の街路樹に
目を向けてみてはどうだろう。きっといろんな発見があるはずだ。



この記事へのコメント
こんにちは田舎のねずみです。
以前に公共の仕事で、街路樹の剪定作業をしたことがあります。
それぞれ一本づつ登るのですが、血の気が多い連中が揃っていたのか、競争になってしまって疲れるばかりでしたよ!
街路樹の直ぐ近所の人は口々に「落ち葉が大変だからもっと切ってくれ!」と言うし、少し離れた人達は「切りすぎだ!」と怒るし、さんざんでした。人間とはなんて身勝手なものかと痛感致しました。
何年か作業に従事して、気がついた事!「静岡の街路樹の剪定の仕方は、随分センスが無い!?」でした。
枝垂れ柳のおかっぱ刈りなんて、テッちゃん想像できますか
Posted by 田舎のねずみ at 2011年12月24日 20:35
イチョウはやっぱイイッスね
あの色はハンパなく綺麗

銀杏のニオイは・・・・・ちょっとムリだけど(笑)
カメ君食ったんだから、今度は生の銀杏ってどぉ?ッスか?(笑) それも熟して落ちたてホヤホヤのヤツ

街路樹のイチョウは実がつかないか?
残念!

近所に強烈なニオイする銀杏君がたくさん落ちるから、来年はスタジオに送りましょうか?(笑)
Posted by オヤビン at 2011年12月26日 21:48
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