名古屋市守山区にある野田農場。食料自給率が39％を切る今、
名古屋市内に残された数少ない農場。守山区では唯一の専業農家である。



写真だとわかりにくいが、柱に刻まれた１本の線。これは昨年の9月20日、
このあたりを襲った豪雨による浸水被害の跡だ。とんでもない高さまで水に
浸かってしまったことがわかる。重機は全て水没。甚大な被害をもたらした。



しかしこの農家を苦しめるのは自然災害だけではない。「開発」という波が今も、
ここで農業を営むみなさんに圧力をかけ続けている。このすばらしい景色も、いずれ
は単なる「宅地」に変わってゆく運命にある。なんでここに家を建てにゃならんのだ？

今日も明日も、昔も今も、そして未来も・・・戦ってるのだ。野田さんたちは。



農場の裏手、クロガネモチの巨樹の根本に鎮座する、手作りのお社。



この小さなお社の中を覗いてみると・・・何かいるみたいだぞ？？



まるでヘビのように見える、クロガネモチの根っこだ。もしかしたらこれは、
自然が作り上げた、「農場の守り神」なのかも知れない。



豪雨で壊滅的な被害を受けたハウスだが、見事に復活していた。トマトの花だ。



野田農場のトマトは、感動するほどおいしい。まさしく今が旬である。



キュウリもみずみずしくておいしいし、このモロッコインゲンも立派だ。



これら全てが、正真正銘、「名古屋市内の野菜と米」である。

おい、お役人や開発公社や住宅メーカーの人間たちよ。家やショッピングセン
ターなんてどこにでも建てられるぞ。でもこの野菜や米は、ここをつぶしちまっ
たら、もう作れなくなるんだぞ。それがどんだけ大切なことか、わかってんのか？

・・・わからんだろうなぁ。食いモンなんて、手っ取り早くTPP成立させて、安く
海外から輸入すりゃいいじゃん！・・・なんて思ってんだろうなぁ。

まぁいい。とにかく、おいしい自然の恵みは、一刻も早くおいしくいただこう！

ってことで次回、この野菜と米をめっちゃおいしく調理してくれるシェフをご紹介
したいと思う。なんたってそのシェフ・・・史上最年少の「ソムリエ」だからね！