2013年06月13日

田んぼの「生きた化石」

梅雨の季節の近所の田んぼ。ホウネンエビが泳いでいた。

田んぼの「生きた化石」

ゆらゆら、ゆらゆら。なんとも変わった形の生きものだ。
ホウネンエビがたくさん出た年は、米がたくさん取れるという。

豊年満作、だからホウネンエビ。

田んぼの「生きた化石」

よく見ると卵を持ってるのがわかる。もうすぐ産卵なのだろう。
この卵は乾燥に極めて強く、秋に田んぼがカラカラに乾いても平気。
翌年また田んぼに水が張れば、ちゃ~んと孵化するのだ。

田んぼの「生きた化石」

そして同じ田んぼにいた、さらにヘンな形の生きもの。

田んぼの「生きた化石」

それが、カブトエビである。大昔から姿形を変えず、日本の水田を
中心に生きてきた。まさしく、田んぼの「生きた化石」である。

日本国内にはアジア、ヨーロッパ、アメリカカブトエビの3種が生息している。
アジアカブトエビは在来種と考えられるが、残りの2種はいずれも移入種。
・・・・・どうかこのカブトエビが在来種でありますように。

田んぼの「生きた化石」

カブトエビをじっくり観察すると、目がめっちゃ可愛いことがわかる。
ところがもっとよく観察すると、目と目の間にもう1つ、目があることがわかる。
・・・・・そう、カブトエビって目が3つあるのだ。

そしてもう1つ、ホウネンエビとカブトエビの共通の特徴。それは・・・・・
乾燥にはめっぽう強いが、農薬にはからっきし弱い、ということだ。

つまり、この生きものたちは田んぼ環境のバロメーター。コイツらがいれば、
その田んぼのお米は、「安心・安全」ってことだ。

この「生きた化石」、みなさんの近くの田んぼにも生息してますか?



この記事へのコメント
ウチの田んぼには赤腹イモリやタイコウチ、シュレーゲルとか正体不明のヘビやら住んでいます。
鉄チャン、いつか引佐の久留女木の棚田にも遊びに来てください。
Posted by 地ベタリアン at 2013年06月14日 14:08
こんにちわ!
孫が生きものが大好き、特に身近な田んぼでみることができる
こうした小さな生きもの
近くの田んぼでもホウネンエビやカブトエビのいる田といない田があり、
「ばあちゃん、ここはいるのにあっちはいないよ、どうして?」
「ホウネンエビは小さいからね、稲を大きく元気にしようと薬を
まくと死んじゃうんだよ」
「死んじゃうのに薬まくの、どうして?」
「だってさ、稲も大きくならないとお百姓さんも困るしねぇ」
「カエルも死んじゃう?」
「カエルはぴょーんととんでいくから」
4歳の子を納得させるのはなかなか大変です
いま、マンションでメダカ、ホウネンエビ、カブトエビを飼っています
Posted by 米山 at 2013年06月16日 11:09
 こんばんは。

 おっさんですので、小僧の頃の夏の夜をちょっと懐かしんでしまいます。
 街灯の下に集まった様々な虫。
 懐中電灯に照らされたぼんやりしたさかな。
 誰かがくれた、ホタル入り牛乳瓶。
 蒸し暑さが倍増しそうなカエルの合唱。

 
 普通の生活が自然観察会みたいなものでした。

 
 いま振り返ると、あの時期でさえ「農薬」「公害」「自然破壊」と騒がれた頃だったのに。

 「経済」が自然もヒトの心もどこかへ追いやっちゃったんでしょうか。

 
Posted by 頭痛持ちのねこ at 2013年06月16日 19:52
もうこんなに大きなカブトエビがいるんですか!

関西(京都と奈良)で今週田んぼを覗く機会がありましたけど,
もう真夏の暑さがやってきているものの
水不足でようやく田植えしたばかりという所が多く,
毎年発生している田んぼでもまだ見られないという状況でした(;^_^)
Posted by ドージマ(D.D.) at 2013年06月16日 21:22
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