2018年07月31日

なにコレ選手権



なにコレ選手権開催~~!・・・・・コレ、何かわかる??



初夏に訪れた東幡豆海岸。冒頭の生きものは、ここにいた。



謎の生物の解明の前に、この浜に生息するいろんな貝を紹介
しよう。まずはカガミガイ。今年は特にこれが多かった。



バカガイ。アサリが不漁なので、近年この貝に注目が集まっている。
あと今年はなぜか、トリガイが豊漁なんだよね。



シオフキ。これはイヤっちゅうほどいるんだけど・・・・・



アサリより体高があり、ぷっくりしている。味は悪くないが、ちょっと水っぽい。



サルボウガイ。赤貝の仲間なので味はいい。ちなみに赤貝の血液には
人間と同じヘモグロビンが多く含まれているため、身が赤くなる。だから
このサルボウガイも、酒蒸しにしてはいけない。めっちゃまずそうな色に
なっちゃうからね。



商品名、大アサリ。正式な名前は、ウチムラサキ。(内側が紫色なので)



アサリなどの2枚貝を食べてしまうため、漁師さんにとっては天敵となる
ツメタガイ。ところが昨今は、そのエサとなるアサリそのものがいない。



そう。アサリが全国各地で激減しているのだ。三河湾でも本当に獲れなく
なってしまった。理由はいくつか考えられるが・・・・・

①乱獲
これが理由なら解決策はカンタンだ。獲るのをガマンすればいいんだから。
②水質の変化
水質が悪くなったのではない。変な言い方だが、良くなり過ぎたのだ。
窒素・リンなどの栄養塩が減りすぎると、稚貝の発育に影響が出る。
あと昨今の「除菌・抗菌ブーム」も影響がある気がしてならない。

③たぶんこれが一番の理由だと思うが・・・湾内の塩分濃度の変化。

もともと汽水(淡水と海水が混ざり合った状態)を好むアサリが減った。
これはつまり、湾に注ぐ川の水の流入量が減り、湾の塩分濃度が上が
っている、ということだ。



その証拠に、逆にハマグリが増えていた。東幡豆のハマグリは、濃い
塩分を好む、外洋性のチョウセンハマグリ。
もちろんこれが結論とは言えないが、この2種の相対性は、三河湾の
現状をある程度あらわしているのではないだろうか?

いずれにしても、干潟生態系の変化の理由は、人間の営みにある・・・
ということだけは間違いないだろう。



余談だけど、やっぱり干潟は面白い。こんな生きものもいたもん。
ユムシの仲間だと思うけど・・・姿形は・・・ねぇ。アレしかないよねぇ。
なので一応名前つけときました。・・・「ハマティンティン」。



で、冒頭の奇妙な生きものなんだけど、答えは・・・ハナアブの幼虫だ。

姿形がちょっとエイリアンっぽくない?ちなみに尻尾みたいなのは呼吸管。
あまりにもヘンな生きものだったから、最初は「え?新種?」なーんて
思っちゃったりもしたけど、なんのことはない。川を伝って海まで流されて
来ただけのことであった。

けど海でこんなの見つけちゃうとねぇ。海は不思議に満ちてるからねぇ。
しかもコイツ、塩水でもしっかり生きてたから、これまたビックリしたわけだ。

海は不思議。生きものは不思議。・・・・・だから、自然はおもしろい。

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2018年07月24日

カタツムリがいない

近年、めっきり減ってしまったカタツムリ。



梅雨の季節、アジサイとカタツムリはワンセットだが、そのカタツムリ
が本当に少なくなってしまった。としまえんではアジサイ祭りの期間中、
撮影用に「レンタルカタツムリ」なんてのを用意したほどだ。







でも、いる所にはいる。その場所のひとつが、浜松市北区引佐町にある
竜ケ岩洞(りゅうがしどう)だ。
カタツムリは殻を維持するためにカルシウムが必要。だから石灰岩質の
山に多く生息するのだが、鍾乳洞はまさに石灰岩質。だからここはカタツ
ムリなどの陸貝たちにとってパラダイスなのだ。



この日は大雨だったため、洞内の滝がスゴいことになってた。



鍾乳洞を好むもうひとつの生物、コウモリ。



竜ケ岩洞では、おじさんによるフルーツコウモリの餌付けショーがある。



警戒心の強いコウモリだが、このおじさんにだけはめっちゃ慣れてて、
俺が餌やっても近づいてこなかった。でも近くで見ると可愛い顔なのよ。





真夏のクソ暑い日でも、洞窟の中はひんやり涼しい。夏お出かけスポット
として、竜ケ岩洞はおススメです!



そしてここではちょっと珍しいカタツムリも観察できる。オオケマイマイだ。



身を守ってくれる殻があるのになぜ、さらに毛を生やす必要があるのか?
・・・・・いらんやろ。毛。・・・・・このナゾはまだ解明されていないらしい。

近年ホントに減ってしまったカタツムリ。その理由として考えられるのが、

①森の乾燥化により、湿った環境を好むカタツムリが住みづらくなった。
②殻を維持するためにはアルカリ性の土壌が必要。ところが近年の
 酸性雨の増加により、土壌が酸性化してしまった。

ということだと思う。「梅雨、アジサイ、カタツムリ」・・・・・。
当たり前の日本の自然の風物詩が、消えようとしている。

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2018年07月20日

都田川はいい!

久しぶりに訪れた、浜松市・都田川。やっぱいい川だ。



鳶ノ巣山を源に、浜名湖へ注ぐ総延長32キロの清流。



河口付近で見つけたクロベンケイガニ。



都田川の良さは、まさに中流域のこの雰囲気にある。



これこれ!川に必要なのは、こういったワンドなのだ!



流れが緩やかな場所があるおかげで、こういった稚魚
たちが育つことができる。カワムツも、メダカもいた。



そしてこの細流。水草も豊富。いろんな生きものの命が育まれる。



ハグロトンボのヤゴに、



コヤマトンボのヤゴ。



さらにサナエトンボの仲間。



フタツメカワゲラもいたし、



カジカの子供もいた!チョー嬉しいんですけど!



さらに遡上してみる。風光明媚ないなさ湖でひと休み。



そして上流域へ。もう外から見てるだけで美しいんだけど、



水の中はもっと感動的!どう?きれいでしょ!?



おお~~!美しい声で鳴く、カジカガエルがいた!



当然サワガニもいるし、



清流にしか生息しない、ヘビトンボの幼虫も。ちなみによく
似てるけど、下のはヒゲナガカワトビケラの幼虫です。



エルモンヒラタカゲロウかな?コレがいるってことは、
ホントに水がきれいな証拠。



そして・・・かわいいナベブタムシもいた。ちょっと前に紹介したと
思うけど、この水生昆虫も水がきれいじゃないと生息してない。

いや~~都田川はホントいい。美しいだけじゃなく、遊んでも
楽しい。こんな川、ありそうで実はなかなかないと思うよ。

・・・浜名湖が豊かなのは、この都田川の清流のおかげなのだ。



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2018年07月14日

雨の段戸裏谷

梅雨明け直前、久しぶりに段戸裏谷に行ってきた。



身近な里山では決して感じることができない、神秘的な原生林。



森の入口に広がる段戸湖。



モリアオガエルの卵塊を発見!



アップにするとオタマジャクシの姿が確認できた。この泡状の
卵塊から、真下にある段戸湖に一匹ずつ落ちていくのだ。



雨の日に映える、カキツバタ。



美味しいモミジイチゴ。



餅つきの臼に形が似ることから名前がついた、ウスノキ。



とにかく水が豊かな段戸裏谷。特に雨の日は至る所に流れができる。



夏鳥のさえずり、そして巨大なブナの木も、この森の名物。



こんな太い木が根っこからはがされて倒れてた。ここに来るといつも、
美しさ、神秘さ、そして自然の力の恐ろしさを感じずにはいられない。





もうひとつ、樹齢何百年という巨木を枯らせてしまう存在・・・それが
カシノナガキクイムシだ。襲来のピークは去ったが、こんな原生林にも
奴らはやって来て、老木たちの命を奪っていった。



そして最後に出会ったのが・・・・・ヒキガエルちゃんだ!



もう捕まえずにはいられない可愛らしさ!このふてぶてしくて愛嬌の
ある顔!・・・最近めっきり数が減ってしまったヒキガエルに出会えた
だけで、この森に来た甲斐があったよ!

さぁ梅雨も明けた。この夏は、どんなフィールドに遊びに行こう??

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2018年07月09日

矢作川サイクリング



矢作川の源流域。矢作川は長野、岐阜、そして愛知を流れ
三河湾に注ぐ、総延長117kmの川。



長野県下伊那郡平谷村にある源流の碑。



生まれたての水はチョーきれい。



矢作の水はこの森で生まれる。晴れていてもしずくがしたたり
落ちるほど、保水力の豊かな森だ。ここをスタートして・・・



矢作川サイクリング、まずはさっそく、名所・平谷大滝へ。



おお~~!美しさと迫力、その両方を感じる滝!



さらに川を下る。おっ!いいトコ見つけた!



ただ釣れたのは・・・残念ながらニジマス。日本の原風景を思わせる
こんないい場所にもニジマスが入り込んでる・・・良くない。良くないよ。



今回の自転車旅のコースは気持ちいい!しかもず~っと下り!楽!



途中、「福寿の清水」でおいしい水をいただく。



ウツギの花も満開。





そしてヒトツバタゴ(別名ナンジャモンジャ)も満開。



上村川(かむらがわ)に到着。



ここは愛知県でいっちばんきれいな川かもしれない。



清流にしか生息しないカワゲラがいっぱいとれた。



偶然にもこの川と同じ名前、カミムラカワゲラ。



ヘビトンボの幼虫とガガンボの幼虫。



可愛いナベブタムシもいた!これもきれいな川にしかいない。



アブラハヤ、ウグイ、ヨシノボリ。魚類も豊富にいる、ホントにいい川だ。



さぁ今回のゴールは近い。奥矢作湖を左に見て、疾走するチャリ。
ただず~っと下りだったのに、このあたりはアップダウンが厳しい・・・。



ついに・・・ゴ~~ル!!矢作ダムに到着~~!!



この日走った距離、約40キロ。でもほとんど下り坂だったから楽チン。
そして何より、矢作川源流付近は風光明媚で、どこ走っても気持ちいい。

やっぱり矢作川はいい川だ。・・・・・この旅の続きはまたいつか。

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2018年07月05日

千本浜で地引網

沼津市・千本浜の海岸。





狩野川河口から富士市の田子の浦港まで、約10kmに渡る千本松原。



松葉は土壌の富栄養化を招き、松の生育に悪影響を与えてしまう。
みなさん、なるべくがんばって除去しましょう!



千本浜海岸の水はとってもきれい。



駿河湾と富士山。日本一深い海と日本一高い山が、静岡の宝。



この日はここで地引網体験!



地元漁師さんといっしょに、みんなで網を引き上げる。



上がりました~~!・・・おお~~~っ!!



すげー大漁~~!漁師さんも驚いてた!



でっかいメジナ、マダイ・・・こんなに漁れるのも珍しいんだって。



小魚もいっぱい。参加者全員で分けて、全て美味しくいただきました。



カラスもおこぼれを狙ってスタンバイ。





トビとカラスがエサを奪い合う。



こんなきれいなイトヨリ、初めて見た。



これは・・・ブダイに似た「イラ」かな?



ハタの子供らしき魚。



カワハギも入った。



毒のあるミノカサゴは気をつけて。



ヤガラ??ヘンな形の魚に子供たちも興味津々。



そしてなんと、アンコウが網にかかっててビックリ!しかも小さい
マダイ飲み込んでるし。深い海に生息するこの魚が、たかだか
100mほど先に仕掛けた地引網に入る・・・これが駿河湾のスゴさ。
去年はサメがかかったからなぁ・・・。

このあと、てっちゃんの魚の捌き方教室&トークライブも開催。
静岡の海の楽しさ、スゴさを体験できた一日でした!

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