2013年10月30日

狩野川源流の旅



静岡が誇る清流・狩野川の源流を目指す。、天城山で生まれ、沼津市を流れ、
駿河湾に注ぐ狩野川は、太平洋側の大河川では唯一、北へ向かって流れる川だ。



ロケ初日。朝までの台風の影響で、川はこんなに濁ってた。ヤバい!
それがたった2日間でほぼ元通りの姿に。よかった~!無事にロケできたよ。



狩野川の名所のひとつ、落合楼の吊り橋



映画「わが母の記」で役所弘司さんと樹木希林さんが渡った橋だ。





狩野川が素晴らしいのは、この水生植物の多さ。水がきれいなことに加え、
植物の繁茂が生物の多様性を生み出す。



セルビンの仕掛けにガンガン魚が入ってくる。見てコレ。



アユはもちろん、中流域に多いのはこの魚、ウグイ



そしてこの季節、狩野川の名物といえば・・・・・モクズガニ



秋に産卵のため海に下るカニだ。ハサミの部分に「藻の屑」のような毛が生えて
いるのでモクズガニと名付けられた。この地域の通称は、ズガニ



どう?美味しそうでしょ?特にこのカニ味噌とオレンジの内子が最高なのよ。



もひとつ・・・何十匹というモクズガニのすり身から作られた「ズガニ汁」。
モクズガニは中華の高級食材・シャンハイガニの親戚。
だからもう、なんつうか、言葉にならんくらい、めっちゃ美味しいのだ。



幸せな気分になったところで、さらに上流を目指す。



伊豆ではかなり増え過ぎて問題となっている、シカの角砥ぎ跡



さぁいよいよ狩野川源流へ。



ここが狩野川の始まりの場所



天城の山が生み出す水が伏流水となり、この岩の下から沁み出していた。
これより上に水はなかった。よってここが、狩野川始まりの場所。



狩野川の清き水を生み出す、天城の森。



そして忘れてはならない樹木がある。天城山のブナ

ブナは漢字で書くと「橅」。木へんに無と書く。つまり昔名付けた人はこの木を、
「価値が無い」としていた。いやいや、価値が無いなんてとんでもない。

ブナの実は山の動物の大切な食糧となり、ブナの根は大量の水を保水し、そして
ブナの落ち葉はやがて土となり、そこに降った雨を栄養豊かな水に変え、良き川を
作り出す。

豊かな駿河湾を作るのは豊かな狩野川。豊かな狩野川を作るのは豊かな天城の森。

海と、川と、森はつながっている・・・そんな当たり前のことを改めて感じさせられた
狩野川の旅だった。
放送は11月4日(月)夜7時からSBSテレビで。・・・是非観てね!  


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2013年10月25日

東海自然歩道の生きもの

瀬戸市・岩屋堂を出発して、秋の東海自然歩道を散策してみた。





まずは岩巣山に登る。尾根筋を歩いたり、



沢筋を歩いたり。いろんな生きものに出会いたかったけど、
さすがに時期的にきびしい。でもコレはたくさん見つかった。



ニホンリスが松ぼっくりを食べた痕。通称「エビフライ」。
姿は見えなくても、リスたちの暮らしと息吹は伝わる。



なんか生きものいね~かなぁ・・・って思ってたら、いた。珍しいヒバカリの幼蛇



目がクリクリでめっちゃ可愛い。ヒバカリは毒もなく、なおかつ数がかなり減っているヘビ。



その後、不思議な光景を見た。なぜかミツバチの大群が電柱に集まってたのだ。



セイヨウミツバチだと思うけど、群れが飛んでる!って思ったらなぜか電柱に集まり
始め、その後またどっかへ移動していった。何してたんだろう?・・・・・わからん。謎だ。



その後、三国山に登頂。山頂付近で今年も、会いたい生きものに会うことができた。
アサギマダラだ。



「渡り」をすることで有名なチョウで、愛知だとこの三国山や三ヶ根山が中継地として
知られる。
生態についてはコチラを参照。 http://mikihito.hamazo.tv/e3287314.html

・・・今年もアサギマダラに今年も会えた。心から「お疲れさま」って言ってやりたい。



その生態に謎の多いアサギマダラだが、もうひとつ不思議な謎がある。それは・・・
白いタオルを振ると寄ってくる」ということだ。

半信半疑で試してみると、これがホントに近寄ってくるのだ!しかもタオルは白限定。
白じゃないとダメ
山ん中でタオルをぐるんぐるん、まるでライブの客のように振り回す光景もマヌケだと
は思うが。・・・これが白じゃなくてオレンジだったら、東京ドームのライトスタンドだ。

でもなんで白いタオルに集まるんだろう?何かしら理由はあると思うんだけど・・・。

やっぱりアサギマダラは謎の多い魅力的な生きものだ。もしこのチョウを見かけたら、
この先の旅の無事を祈ってやってほしい。・・・・白いタオルを振りながら。
  


Posted by mikihito at 11:18Comments(2)

2013年10月20日

山も海も美味しい

先日、魚をいただいた。



ハマチにマダイにイサキ。横の包丁と比べるとわかると思うけど、
このハマチ、60cmくらいあったぞ。



がんばってサバきましたがな。これでもほんの一部。あとは町内の
お友達にもおすそ分け。やっぱり秋の魚は美味しいね!



そして秋は、山も美味しいのだ。



イノシシにとっても栗は貴重な食料。しっかし上手にほじくって食うよな。



では人間も山の味覚をいただこう。まずは茹でた栗を半分にカット。



それをスプーンで丁寧にかき出す。この時なるべく渋皮を入れないように気をつけよう。



次に砂糖をまぶしま~す。



そしたらスプーンの背ですりつぶしま~す。多少つぶが残った方が美味しいと思う。



適量を手に取り、ラップでくるんで形を整えま~す。茶巾絞りの代わりね。・・・で・・・・・



お手製栗きんとんの出来上がり~!美味しそうでしょ?いや実際マジ美味しかった!

栗きんとんって有名な老舗で買うと結構な値段するよね?6個で1200円。高っ!
俺が作ったCD、6曲入りで1000円だったのに・・・・・。くそっ!栗きんとんに負けた・・・。

でも自分で作ればリーズナブルだし、手間掛けた分の感動もあるし。是非作ってみよう!  


Posted by mikihito at 22:42Comments(1)

2013年10月18日

青リンゴのカメムシ

ニシキギの実。この木に集まるカメムシがいる。





キバラヘリカメムシ。これは幼虫だ。



その名の通り、成虫になるとお腹のへりが黄色いカメムシ。
そしてもう1つ、このカメムシの特徴がなんとっ!!・・・
青リンゴの香りがする」ということだ!ホントそうらしいよ。


(これは以前食べた、ツヤアオカメムシ。パクチーの香りが
 するので、フォーに入れて食べてみた。これが意外と美味!)

・・・つうことは、キバラヘリカメムシも食えるはず!
・・・どーする?どーやって食う?
青リンゴの香り、ってことは・・・・・酎ハイにでも入れてみるか!?  


Posted by mikihito at 22:07Comments(1)

2013年10月14日

秋の宝石

この季節に見つかる、森の宝石。



ノブドウの実。





青もあれば水色も、藍色や紫色もある。
自然が作り出す多彩な色、まさにノブドウは宝石のよう。



ついでにこれも載っけておこう。カエデの実。プロペラ状になってて、
クルクルと回りながら落下する。



園芸種だけど可愛いからこれも載っけちゃおう。ホオズキの実。



そして最後ははまるでキャンディーのように可愛い色の実、ヤマボウシ





花はこんなカンジ。上に向いて咲くので、実も上向きになる。



ホントにアメちゃんみたいな実だが、食べてみるとこれがけっこう
美味しいのだ。例えるならば・・・味はイチジクに似てるかな?

・・・とにかくこの時期、森の中は木の実にあふれてる。
こんなこと書いてたら今年もドングリが食べたくなってきた。

よし!あさって伊豆の森にロケに行くので、ブナの実食べて来ようっと。  


Posted by mikihito at 23:36Comments(1)

2013年10月10日

秋の実祭り

今回はこの時期撮りためた写真、がっつり公開するよ!「秋の実祭り」!



クサギ。以前、花を紹介したけど実はこんなカンジ。きれいでしょ?



実の青と、ガクの部分のピンク。濃いものから薄いものまでいろんな色が楽しめる。



ゴンズイ。これも秋の森を赤く彩るきれいな実だ。



実の形がゲンコツ・握り拳に見えるから・・・・・コブシ



袋が破れると中からこんな実が現れる。



おいしそうなガマズミ。実際ちょっと酸っぱいけどこの実はおいしいのだ。



ヤブデマリ。漢字で書くと「藪手毬」。鳥はこの実好きだけど、人間が食うと・・・美味くない。



枝につく花が梅のようなので、ウメモドキ。・・・名前に「モドキ」ってつくのイヤだよね。
アユモドキ、トカゲモドキ、カマキリモドキ、ナナフシモドキ、ショウリョウバッタモドキ。
あとガンモドキ。・・・これはなんでも鳥の「雁」に味が似てるかららしいが・・・ホントか?



俺けっこうコレ好き。ツリバナ(吊花)。コレがずら~っと並んでると可愛くてきれいなんだ。



ご存知、サンショウ(山椒)の実。食べてみると確かにぴりりと辛い。でも不思議と、
なんとなく元気が出る味なんだなコレが。



こちらもご存知だと思う。ムカゴ。これはヤマノイモ(自然薯)のもの。このまま食べると
ちょっと青臭いが、揚げたり炒ったりご飯といっしょに炊けば、めっちゃ美味しい秋の味。



荒れた土地でもたくましく生える、オオバヤシャブシ



ヤマハゼ(だと思う)の実。この実からロウソクが作れるんだよ!



ソヨゴの実はまだ青かった。これからどんどん赤くなってゆく。



シロモジ。この実の中には脂が詰まってて、昔は行燈などの燃料にしたらしい。
高級つまようじに使うクロモジには及ばないが、それでもいい香りがする樹木。
ただし、数が減っている所もあり、東京西多摩では絶滅危惧IA類、静岡ではIB類。



我が家の庭のコムラサキ



アオツヅラフジ。ブドウみたいで美味しそうに見えるが・・・食べてはいけない。



ホントにブドウみたいで美味しそうだが、もう一度言う。食べてはいけない。・・・毒あり。



マメナシの実。氷河期を生き抜いた、東海地方を代表する周伊勢湾要素植物である。
実をよ~く見てみると、梨の原種であることがわかる。
愛知県では絶滅危惧IA類、天然記念物にも指定されるマメナシ。みんなで守りたい。



今回は秋の実のオンパレード。最後を飾るのはコレだ。サルナシ。「ナシ」ってつくけど
マメナシはバラ科、このサルナシはマタタビ科の植物。

今回は見て美しい、食べて美味しい秋の実をいっぱい載せたけど、
・・・・・俺の知る限り、秋の実の中ではコレがいちばん美味しいんじゃなかろうか?



サルナシを切ってみると・・・・・そう!キウイフルーツなのだ!味もまさしく「プチ・キウイ」!

山で見つけたら是非口にしてみるといいよ。ただし!山の動物たちにとっても貴重な食べ物
なので、一粒、味見程度にしといてやってね。

ってことで「秋の実祭り」、いかがだったでしょうか?みなさんもキレイな実を探してみては?
・・・・・しかしっ!まだまだこれでは終わらないのであった!・・・・・次回、後編!!  


Posted by mikihito at 18:56Comments(0)

2013年10月07日

秋の花祭り・その2

もうちょっとだけ紹介したい秋の花があった。



秋といえばこれ。ツリガネニンジン。お寺の釣鐘のような花、そして根は
薬用植物のチョウセンニンジンに似てることからその名がついた。

サポニン、イヌリンなどを含むため、慢性のせき止め、たんきり、のどの
痛みを止めるのに効き目があるらしい。



ツリガネニンジンはやっぱり、お寺がよく似合う。



春の花のイメージはピンク、夏は黄色、そして秋は・・・薄紫。
これはその季節に花粉を媒介してくれる昆虫の好みに、植物が合わせてる
らしいんだけど・・・・・そこで続いてはやっぱり薄紫の花、マツムシソウ

かなり数が少ない植物。マツムシが鳴くころに花が咲くからこの名前がついた
らしいけど、本家のマツムシ自体が激減してる。

マツムシは童謡にある通り、「チン、チロリン」って鳴くんだけど、そんな声最近
聴いたことないもん。外来種のアオマツムシの声はよく聴こえてくるんだけどね。



これもかなり珍しいぞ。愛知県ではトップクラスの絶滅危惧種・ヒメミクリの雄花



こっちは雌花。昔の田んぼにはいっぱいあったんだろうな。ちなみにヒメミクリを
漢字で書くと「姫実栗」。小さくて実が栗のイガのようだから。上手なネーミングだね。



最後に紹介するのはランの仲間、ミズトンボだ。



これも絶滅危惧種。日当たりの良い湿地や田んぼに生える植物。でも昔から盗掘
が絶えず、田んぼや湿地環境の悪化もあって激減してしまった。



見てこの可愛い花の形を。ミズトンボ、漢字で書くと「水蜻蛉」。花がトンボみたいだよね?
あと、なんとなくクリオネにも見えん?・・・空を飛ぶようにも、水中で舞うようにも見える
この形。・・・・・とにかく形が可愛い花なのだ。

ってことで今回は秋の花特集・その2、しかも全部名前の由来が面白いものを集めてみた。

みなさんの近くに・・・・・あるかなぁ??・・・・・ないだろうなぁ・・・・・。  


Posted by mikihito at 00:14Comments(1)

2013年10月02日

秋の花祭り

前回のキノコ祭りに続き、今回はこの季節に楽しめる花、いってみよう!



コレがいちばん有名かな?ヒガンバナ。ちょうどアゲハチョウが来てた。



秋の七草のひとつ、クズ。この時期、河原はクズのいい香りに包まれる。



枝を折るとクサい臭いがするから、クサギ。でも決して臭くはないんだけど。



続いては秋の田んぼ編。代表的なのがこの、ワレモコウ



サワギキョウ&クマバチ。



こっちはサワヒヨドリ



続いて森編。縁起のいい花、ミズヒキ



変わった形の花、ヤマホトトギス



高野山の修行僧がこの枝を集めてホウキにしたとされる、コウヤボウキ



紫色のセキヤノアキチョウジ。秋に丁子の形の花を付ける。
箱根に多く見られることから、関所の番小屋「関屋の秋丁字」と呼んだらしい。



最後はサラシナショウマ。サラシナ、ってのは若菜を茹で、水にさらして食したこと
が由来。・・・・・しかしいい名前だね。サラシナショウマ。かっこいいね。

というワケで、ほんの一部だけど秋に見られる花の紹介でした。次回は「実」ね!  


Posted by mikihito at 23:34Comments(1)