2016年12月30日

ラストクリスマス

「Last Christmas I gave you my heart.
 But the very next day you gave it away.」

素敵な曲をプレゼントしてくれた、ジョージ・マイケルの魂に黙祷・・・・・。

さて、今年は我々の海仲間たちにとっても、「ラストクリスマス」になったのだ。
長年に渡り、身体の不自由な子供たちを海に連れて行くために、自ら開発・
作成した、「泳ぐ車イス」。

この活動にいったん終止符を打ち、休養宣言をした友人・林正道。



2016年12月17日、最後のクリスマスパーティーが開催された。



毎年恒例の、「林が使ってたけど要らなくなったものオークション」。
スターウォーズ関連グッズや、飛び物、潜り物、生きもの系のおもちゃなどが、
飛ぶように落札されていく。しかも子供たちのおこづかいの範囲内の価格で。

数万円のドローンも、子供たちが100円くらいでガンガン落札。嬉しかっただろ
うな。ちなみに俺も、ソニーの水中カメラ、500円で落としました。ありがとう!

そんな彼が、今回のラストクリスマスに、スゲーものを披露した。
まさに未来への置き土産として製作したのが・・・・・コレだ。



空飛ぶ車イス」。・・・泳ぐ車イスの次はコレだった。まさかの、空飛ぶ車イス。



もちろんこの状態ではまだ飛べない。でも、その夢はすでに、スタートしていた。



なんか最近、やけにドローンにハマってるなぁって思ってたんだよ。おかしいなと。
でもでも、まさか・・・・・車イス飛ばす計画があったとは・・・・・夢にも思わなんだ。



コレがミニチュア版。で、「こんな感じで飛びます。」つって、林がコントローラーを
手にし、操作し始めると・・・・・



わ~~飛んだ~~!!ミニチュアモデルだが、この車イス、しっかり飛行してる!!
笑いと驚き、そして感動。まわりにいる者たちが、毎度毎度、抱かされる思いだ。

それを不可能だという人も、バカバカしいという人もいるかもしれない。
でも彼は今まで、不可能だと思われるたくさんの夢を、形にしてきた。

「空飛ぶ車イス」。
この夢も、彼なら本当に実現させちゃうかも?・・・・・心底そう思えてしまうのだ。

そして林の、最後のあいさつが始まった。

「みなさん、長い間楽しんでもらった、このクリスマス会は今回で終わります。
 今までがんばってきましたが、もう精も魂も、そして資金も尽き果てました。
 僕の、泳ぐ車イスの活動終了とともに、この会も終わりにしたいと思います。」

・・・・・会場に来てた人たちから、すすり泣く声が聞こえる。・・・・・話は続く・・・・・。

「でも、このクリスマス会は終わりますが、来年からは・・・・・」

・・・・・ん??来年からは??

「来年からは、空飛ぶ車イス製作に向けた、クリスマス会を開催しますので、
 またよろしく~~~~!!」

場内いっせいにズッコケた。そしてズッコケながら、万雷の拍手を、彼に送った。
                                           (完)

         これで今年のブログはすべて終了します。
         みなさん、一年間のご愛読、ありがとうございました。 鉄崎幹人
  


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2016年12月25日

お正月リース作り

2016年、最後のアウトドア遊びは、「リース作り」。



まずは森の中で素材を拾ってくる。枠の部分はクズのつる。
飾り付けにはナンテン、ヤシャブシの実、松葉、笹、シダなど。



作ってはみたものの、リースってクリスマス感が強すぎて、
なかなかお正月感を出すのが難しいことがわかった。



コチラ、番組ディレクターの作品。・・・お~~。まぁまぁいいセンスしとるやないか。



そしてコチラ・・・俺の作品。・・・・・だ、ダメだっ!!コレ、クリスマスやないかっ!!
めったやたらと貼っつけてるだけ。統一感なし。
いや~~、リースでお正月感出すのがこんなに難しいとは思わんかったぞ。



この日はついでに、葉っぱで凧作ってみた。アカメガシワとホウの葉っぱ。
コレが・・・意外と上がって楽しかったのだ。
寒い冬、外遊びなんてなんにもなさそうだけど・・・楽しめるもんだね!

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2016年12月21日

冬の華

寒々しい冬の森で、可憐に咲く白い花がある。



ヒイラギ。モクセイ科モクセイ属の常緑小高木である。



家の庭の、表の鬼門にはヒイラギ、裏の鬼門にはナンテン。

葉にトゲトゲの鋸歯があるため、古くから邪鬼の侵入を防ぐと信じられ、
庭木に植えられてきた。
また節分に魔除けとして、ヒイラギの枝とイワシの頭を門に飾る「柊鰯
(ひいらぎいわし)という風習も、日本には古くからある。



冬の森で是非見つけてほしい可愛い花、ヒイラギ。
立冬から冬至を経て、節分まで。・・・・・この季節を代表する、「冬の華」だ。

あ、ちなみにクリスマスに使うのは、セイヨウヒイラギ。全然違う植物だからね!

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2016年12月14日

ドングリ図鑑その2



前回のドングリ図鑑の続き。



とりあえず集めたドングリにネームプレート立ててみた。



そして・・・・・全部食べてみた。コレが美味しい順番だ。(鉄崎独自の判断による。)

上の段の左から・・・クリ、スダジイ、ツブラジイ、マテバシイ、コナラ、
下に行って・・・ウバメガシ、アベマキ、シラカシ、そしてアラカシ。

マテバシイまでは生でも美味しく食べられる。コナラ以降はだんだん渋くなる。
アベマキ、かなり渋い。シラカシ、相当ヤバい。アラカシ・・・もう罰ゲームレベル。

一口にドングリといっても、こんなに味が違うのが面白いなぁ。
勇気のある方は一度、食べ比べてみてはいかがでしょう?



わかりやすくこんな表も作ってみたよ。ドングリって拾うのも楽しいし、食べ比べる
のも面白いから、小学生の自由研究にぴったりだと思うんだけど・・・残念ながら
時期が秋なので、夏休みにも冬休みにも使えないんだよなぁ・・・・・。



ドングリだけではなんなので、初冬の実の写真も数枚載せておこう。日付は12月
2日。撮影場所は東山植物園。(今、鳥インフルエンザで大変なことになってる。)



サンシュユ。



タラヨウ。



ヘクソカズラ。(右の茶色い方)



イボタノキ。



サネカズラ。(ビナンカズラ)



ヒイラギモチ。(ヒイラギとは違う木)



センリョウ。





ムラサキシキブ。



そしてサザンカも綺麗に咲いてた。いよいよ本格的な冬、到来だね。ヤダなぁ・・・。

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2016年12月08日

ペットを飼うということ

ホントはドングリ図鑑の2回目をやろうと思ってたけど、けっこう大事な
ニュースを目にしたので、急遽今回のネタはこれにする。

野良猫対策条例を可決=不妊・去勢で殺処分減・神戸市議会
 (12月5日・時事通信より抜粋)

神戸市議会は5日の本会議で、野良猫の繁殖を抑制し、殺処分の減少を目指す
「神戸市人と猫との共生に関する条例」を全会一致で可決した。

2017年4月から施行。市によると、猫の繁殖規制に特化した条例は全国初という。

条例は市の責務として、野良猫に不妊・去勢手術をして地域へ戻す繁殖制限事業
を支援すると明記。猫が死ぬまで適切に飼う飼い主の責務なども定めた。

また市は17年度、野良猫の不妊・去勢手術を公費で負担する方針を固めている。



お~~いいことじゃないか。どんどんやるべきだ。
最近、とんと野良犬は見なくなったが、それに比べ野良ネコの多いこと多いこと。

全国各地で「エサやり問題」やら「糞尿被害」があとを絶たない中、少しでもその数を
減らすための税金投入。「不妊・去勢手術なんてかわいそう!」なんてネコ好きたちも
いるかもしれんが、強制的に保健所連れて行かれ、ガスで殺されるイヌに比べ、ネコ
は再放流してもらえるワケだから幸せだ。しかも税金使って。

そういえば昔のホームページに載せてたエッセイに、「ペット論」なるものがあったので、
ちょっと再掲載したいと思う。長くなって申し訳ないけど。・・・13年前のエッセイです。



2003年9月9日 「ペット論」

(前略)
果たして、ペットって一体何だろう、とふと思う事がある。
ペットに癒しを求める人もいればペットで淋しさを紛らす人もいれば、
本当に家族の一員だと可愛がる人もいよう。 でも、本当にペットって家族なのか?

私の中ではペットはペット以上の何者でもないと位置付けている。

以前、16年飼っていた柴犬が皮膚病にかかり老衰も重なって歩けなくなった時、
私と母はその犬を注射で安楽死させてやったことがある。病院に連れていく最後の朝、
風呂に入れ、体を洗ってやったときの幸せそうな顔を一生忘れることができない。

そして、彼はその後、主の腕の中で、吠えもせず鳴きもせず、静かに息を引き取った。

ペットに対する生殺与奪権は全て飼い主にある。ペットの命を考える時、
「犬や猫の生きる権利」と言った時点で、ペット問題に関する議論は停止する。
愛護団体のよく言う、「犬や猫」の生きる権利などでは無く、全ては、

人間がペットの生き死にを管理する義務」として語られなければならない。
(中略)
ペットは、飼えないのなら、飼い主の手で殺してやるべきである。

処分場で順番を待つ犬の目を見たことがあるだろうか?愛を理解できる生きものとして、
最も哀れな結末。天寿をまっとうさせてやれないのなら、せめて飼い主はその腕で抱き
しめ、静かに天に送ってやる・・・・。
かつて愛し、愛された思い出と共に。それが最低限の責任であり、義務ではないか。



う~ん・・・重い(笑)。この回のエッセイには、まだまだいろんなことを書いてたのだが、
要するに言いたいことはただひとつ。・・・・・「人間の責任について」。それだけだ。

これはペットの飼育だけではなく、今、日本中を覆っている問題だ。
「義務」を果たさず「権利」を主張し、「責任」を果たさず「自由」だけを求める。
野良ネコ問題は、全てがそこから始まっている。

そこで今日はもうひとつ、とある猟師さんの「責任のとり方」を伝えたいと思う。



長野県に暮らす猟師のAさん。獣害対策として年に何頭ものイノシシを狩っている。
と同時に、彼は自分の家の敷地内で、数頭のイノシシの飼育もしているのだ。
イノシシを狩る猟師がイノシシを飼う・・・?
おかしなことかもしれないが、もともと動物の好きな人なのだ。しかもこの中には、
ワナにかかったり、親が死んだりして保護した子供のイノシシも混ざっている。



ところがたまたまその日、飼育柵の裂け目から、1頭のイノシシが逃げ出して
しまった。



雪をかき分けかき分け、一生懸命、森へ逃げ込もうとする1頭のイノシシ。
けれど、人間が管理する柵内から一歩でも外へ出てしまったこの生きものは・・・
野生獣」となる。そしてその瞬間、飼育していた側には、「責任」が生ずるのだ。



猟師は、躊躇なく、撃った。



そして・・・・・祈った。



この後、このイノシシは猪鍋となり、たくさんの人々の胃袋を満たすことになる。

可愛がっていたイノシシに銃を向ける瞬間、この人は何を思ったのだろう?
いや、きっと何も考えなかったはずだ。それよりも先に、「取るべき行動」により、
本能的に、体が動いたのだと思う。

「感情」より「責任」。・・・・・それは、日頃から命のやりとりをする猟師だからこそ
の、当然の行動だったのだ。

ペットを飼う時に大事なことは何なのか。これはイヌやネコに限らず、魚も鳥もカメも
同じことである。何度も言うが、「感情よりも責任」。これを忘れてはならない。



生きものに対し、不妊・去勢手術を施すのは本来、かわいそうで残酷なことだ。
こんなもの、人間の身勝手でしかない。
けれど、もっとも大切なのは、「今後これ以上、手術を増やさないこと」だ。
そのために今、しなくてはならないことがある。

環境省が発表した平成26年度の殺処分数。イヌ、21,593匹、ネコ、79,745匹
合計101,338匹

・・・・・これが、人間の商売欲や、身勝手や、無責任さが招いた、悲愴な死の数である。

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2016年12月03日

ドングリ図鑑その1

季節はもう冬だけど、今年の秋に拾ってきたドングリをズラリ並べて、
ちょっとした「ドングリ図鑑」作ってみようと思う。



もっともオーソドックスなドングリの木。コナラの樹皮。



コナラの葉っぱ。



そしてこれがコナラのドングリ。弾丸型をしてる。



クヌギの樹皮。カブトムシがよく集まる木として有名。ただしクヌギは、愛知県
にはほとんど自生してない。関東地区で作ってる図鑑にはこっちが載る。



クヌギの葉っぱ。



クヌギのドングリ。帽子の部分(殻斗という)がモジャモジャしてる。



クヌギそっくりな、アベマキの樹皮。コルク質でやわらかい。
中部地方はクヌギではなくアベマキ、と覚えておこう。



クヌギとの違いを葉っぱで見てみる。上がクヌギ、下がアベマキ。
アベマキの方が分厚く、裏に毛が生えている。
これは中部地方特有の乾燥&貧栄養から身を守るためだと考えられる。



アベマキのドングリ。クヌギと区別はつかない。



続いてアラカシの樹皮。



アラカシの葉っぱ。常緑&照葉樹なので、表面がテカテカしている。



アラカシのドングリ。縦に縞模様があるのが特徴。



シラカシの樹皮。



シラカシの葉っぱ。アラカシの葉より細く、鋸歯もアラカシより滑らか。



シラカシのドングリ。中央部がぷっくり膨らんでいるのが特徴。



カシ・シリーズ、最後はウバメガシの樹皮。探そうと思ってもなかなか見つ
からない樹木だ。ちなみに高級備長炭の材料は、このウバメガシ。



ウバメガシの葉っぱは、他のカシに比べるとずいぶん小さい。



ウバメガシのドングリ。お尻の部分が尖ってるのが特徴。

いかがでした?・・・・・ドングリとは、ブナ科の樹木の木の実の総称。
まだまだ身近な場所でドングリは見つかるはず。次回、この続きをお送りします。

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