2013年11月09日

悲しい水辺

前回、生きものいっぱいのすばらしい水辺を紹介した。今回は真逆。

悲しい水辺

刈谷市・猿渡川の支流。とても川と呼べる場所ではない、単なる水路。

悲しい水辺

悲しい水辺

悲しい水辺

ゴミだらけ。しかも電化製品や生活用品、それもかなりデカいゴミが目立つ。
ゴミ、それは「自然の中にあってはないらないもの」。

悲しい水辺

この水辺にあってはならないのは、ゴミだけじゃない。
ミシシッピアカミミガメ。コイツも本来、ここにいてはいけない生物だ。

悲しい水辺

ゴミと、ミシシッピアカミミガメ。・・・・・あまりにも悲しい組み合わせである。

悲しい水辺

所変わって、豊田市・和合町にある「タニシ池」。

悲しい水辺

昔、雨乞いに訪れる村人が後を絶たなかった、という伝説の残る場所。
確かにとっても神聖な雰囲気がただよってる。
けれどここにも「いてはいけない」生物が生息しているのだ。

悲しい水辺

ニシキゴイだ。きっと誰かが「池には綺麗なコイが泳いどった方がええ
などという勝手な理由で放流してしまったのだろう。・・・・・悪気なく

けれどもこの「悪気のない罪」によって池の生態系は壊され、タニシ池のタニシは
壊滅寸前まで追い込まれた。もちろん減った原因はコイだけではないにせよ、この
ニシキゴイが食い尽くしているのは事実である。

先ほどのアカミミガメ同様、本来ここに存在しないこのコイは、立派な外来種である。

神秘的かつ歴史もあるせっかくの水辺が、ただひとつの愚かな行為によって、
「悲しい水辺」になってしまう。・・・・・自然は、意外にもろい一面を併せ持っている。



この記事へのコメント
近所にみえたんですね!
写真は下り松川かな?
こんなに汚くてゴミだらけの川ですが、カワセミやサギ・シギなど、たくさんの野鳥が訪れます。
しかし一部の方と思いますが、地元の釣り人もゴミを捨てていきます。
ゴミだらけだから平気なんですね。
たくさんの生き物を育む葦原と干潟を持つ猿渡川はこの地区の宝なので、ぜひ素晴らしいところも紹介して下さい。
1月には野鳥観察会もありますので、また遊びに来て下さい!
Posted by おがきえおやじ at 2013年11月09日 15:41
 こんにちは。
 ニッポンには古くから「水に流す」という思想がありますね。 
「禊」といって穢れを洗い流す(今は政治家のオトボケ用語)ものから、不都合なことをお互い合意の上で無かったことにする、ってのも。
 さすが森と水の国、急流の国ですけど・・・。すべて自国内。他国から苦情が来ることがなかったからできたんですね。

 とりあえず流されて視界から消えてしまえば「無かったんだ」と思いこめるなんて、自治体でないナントカ村かヤギを引き合いに出した(天敵が来ても向きを変えて視界から消えれば、天敵がいなくなったと思いこむ、とか)愚かさのたとえを思い出します。
  で、今はこの有様ねえ。

 プラカゴとカメの図は空き缶に暮らす東京湾の魚を思い起こしますが、くっと頭を持ち上げたカメさんが無性に悲しく見えます。

 「禊」が悪いわけじゃなく、流したモノの「その後」もきちんと自分の頭で考え、知ることをしないってのがダメなんですけどね。 自分も反省しなきゃ。
Posted by 頭痛持ちのねこ at 2013年11月10日 15:29
まさか田螺池が取り上げられるとは思いませんでした( ̄□ ̄;)!!
放送見てびっくり。
前の道を通るだけでしたが、田螺に代わって錦鯉がいるとは…。
鯉が生態系を壊すなんて考えてもみませんでした。
Posted by クミコ at 2013年11月14日 00:35
こんにちは!

先日TVで、外来魚の駆除のため池の水を抜いて外来魚を駆除しているニュースを見ました。ただ、そこで子供のインタビューで「外来魚の駆除が出来てうれしい」とにこやかに話す小学生がいました。それを聞いて複雑な気持ちになりました。たしかに外来魚は日本の固有種を減らしてしまう原因でもあります。しかし、その原因を作ったのは人間です。今回駆除された外来魚には罪はありません。なので小学生の言葉はいかにも「悪を倒した」かのような言葉に聞こえました。なので、そういった場に子供を連れて行くのは考えるべきかもしくはきちんと話してから参加させるべきかと思います。外来魚の駆除と言っても「命を奪う行為」には何ら変わりはないのでその点がとても気になりました。一応、駆除された外来魚たちはその後肥料に加工されると聞きましたが。
Posted by みずのん at 2013年11月21日 15:58
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