2015年03月04日

岡崎の狩人

愛知県岡崎市、旧額田地区の猟師さんを訪ねる。

岡崎の狩人

このあたりの農耕地には驚くほど高い鉄柵が・・・。
それだけ獣による農業被害がたくさん出てる、ということだ。

岡崎の狩人

イノシシ用のワナが仕掛けてあるオリ。

岡崎の狩人

このワナを管理するのは「三州マタギ小屋」の猟師。
その食肉処理場で、鉄砲で撃った鹿も見せてもらった。

岡崎の狩人

これが新鮮な鹿肉。プルプルしてて、ほんのりピンクがかった綺麗な色をしてる。

岡崎の狩人

新鮮な肉は焼いても刺身でも、当然美味しい。

岡崎の狩人

こちらはイノシシの肉。白い部分は脂身だけど、ブタと違って全くクドくないのが特徴。

岡崎の狩人

スモーカーを使って、いただいた鹿肉とシシ肉を燻製にしてみる。

岡崎の狩人

出来上がり~~!どう?美味しそうでしょ?

岡崎の狩人

さらに今回は地元の人が集まって、いろんなジビエ料理を作ってくれた。

岡崎の狩人

鹿肉のサイコロステーキ。一番美味しい鹿の食べ方はやっぱステーキかな?
厚切りの鹿をニンニクとバターで焼く。・・・・・めっちゃ美味しいよ。

岡崎の狩人

岡崎の狩人

岡崎の狩人

他にも鹿肉カレー、鹿肉サンド、シシ汁、炊き込みご飯などなど・・・ジビエフルコース!
野趣あふれる味の数々。もうホントに美味しくて美味しくて。

岡崎の狩人

これらの肉を提供してくれたのが、日浅さんという方だ。自分のことを「狩人」と呼ぶ。
「狩人」なんて人に出会ったのは「あずさ2号」以来である。

この人はスゴい人だった。この地区に生まれ、この地区で獲物を獲って生計を立てて
きた、本物の猟師。趣味で猟をする人たちとはワケが違う。

子供の頃から山の命と向き合い、暮らしてきた日浅さんは、「哲学」を持った人だ。
内蔵に血がまわってマズくならないよう、そして苦しませないよう、散弾銃は使わない。
確実に一発で頭を狙い、仕留める。そして仕留めた命は、決してムダにしない。

岡崎の狩人

そんなプロ中のプロ、といっていい日浅さんだが、実は子供のイノシシはワナに
かけない。オリの近くに子供の足跡を見つけた時は、オリを閉めるそうだ。
単なる「害獣対策」として考えれば、むしろ子供のうちに獲ってしまったしまった方
がいいんだろうけど、心情的にそれはできないという。

こういうプロもいるのだ。ちなみに写真のサルは、日浅さんが飼っているもので、
事故に遭って道路でうずくまってたらしい。サルを駆除しながら、助けたサルを飼う。
・・・・・こういうプロもいるのだ

岡崎の狩人

日浅さんの猟犬。優しくて穏やかな表情をしてるが、獲物を前にすると豹変?いや、
犬変するそうだ。大きな熊にも立ち向かい、主人の危機を感じた時には、自分の命
も顧みず、熊との間に飛び込んで入る。
そんな犬の決死の行動にこたえ、狩人は一発で熊を倒す。そうすることで主人と、
猟犬の絆がさらに深まっていく・・・・・そんな話を日浅さんはしてくれた。

我々の日常生活からは想像もできないような壮絶な世界が、そこにはあった。

命と向き合う人々。命を獲り、それを糧とする人々。
その人たちは、決して命をムダにはしないし、何より命に対しての「敬意」がある。

しかしその反面、人を殺す人間がいる。イノシシの子ですら殺せない狩人がいる反面、
人間の、しかもつい最近まで小学生だった、あどけない子供を平気で殺せる人間も、
この世には確かに存在するのだ。・・・・・いったい人間って、なんなんだろうね。




この記事へのコメント
鉄崎さんこんにちは!
名古屋のさっしーです。
先日のライブはお疲れ様でした!

先日のらぶらじで、川崎市の中学生殺傷事件について
触れていましたが、親(大人)が入れない領域は確かにありますよね。
でもその領域を突き破る勇気も必要ですよね。
子供にしてみたら、ありがた迷惑になるかもしれません。
でも、鉄崎さんが仰る通り、親は子供を護る義務があります。
親がその領域を突き破ることができたら、将来有望な人間の命を
失わずに済んだかもしれないですよね。
「人間って、なんだろうね」
同感ですね。猟師さんの愛犬ちゃんは猟師さんの
身の危険を感じ取ったら、
迷わず相手(クマやイノシシ)に立ち向かっているのに、
何故人間にはそれができなのでしょうね。
やるせない気持ちでいっぱいです。
Posted by さっしー at 2015年03月05日 08:10
毎週 月・火 は車での移動中はラジオを拝聴しています。

うちの田舎でも一時、猪が激増したことがありました。ハブがいないので、周辺の島々と比べると、増えやすい環境なんだと思います。

町でも一頭捕獲する度に、僅かですが、補助金(報奨金?)が出ます。

しかし、犬は可愛い顔してますね。
Posted by 南海17 at 2015年05月04日 09:46
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